第6回 上場企業の課長に関する実態調査(1)

第6回 上場企業の課長に関する実態調査(1)

調査対象 従業員数100人以上の上場企業に勤務し、部下を1人以上持つ課長 828人(男性 799人、女性 29人) 調査実施先 学校法人産業能率大学総合研究所
調査方法 インターネットリサーチ 調査期間 2021/09/14~2021/09/16

調査結果の概要

学校法人産業能率大学総合研究所(東京都世田谷区)は、従業員数100人以上の上場企業に勤務し部下を1人以上持つ課長を対象に、職場の状況や課長自身の意識などに関するアンケートを実施し、『第6回 上場企業の課長に関する実態調査』としてまとめました。
職場のマネジメントを担う課長に、現在の仕事におけるプレイヤーとしての仕事の割合を0%から100%まで10%刻みで尋ねました。「0%(プレイヤーとしての仕事はやっていない)」と回答したのは全体の0.5%にとどまり、殆どの課長がプレイングマネジャーとして業務を行っています。「91~100%」という回答も3.3%ありました。プレイヤーとしての役割がある課長に対し、プレイヤーとしての活動がマネジメント業務に何らかの支障を与えているかを尋ねました。その結果、「とても支障がある」10.9%、「どちらかと言えば支障がある」38.6%、「どちらかと言えば支障はない」37.4%、「まったく支障がない」13.1%となりました。プレイヤーとしての役割を持つほぼ半数の課長が『支障がある』と感じています。
課長として最も多く時間を割いている業務について尋ねました。1位の「部下とのコミュニケーション」30.9%と2位の「資料作成」27.3%で全体の6割を占めています。課長としての悩みについて尋ねたところ、「部下がなかなか育たない」32.2%が最多となりました。2位は「部下の人事評価が難しい」26.2%、3位は「職場の(or自分の)業務量が多すぎる」21.7%となりました。
課長として組織から“最も期待されていること”を尋ねました。上位3項目は「職場運営の方向性を明確に示すこと」22.1%、「長期的なキャリアを見据えた部下育成」19.0%、「メンバーに適切に業務を分担すること」17.9%でした。こうした組織からの期待に対して“最も応えられていること”についても尋ねました。その結果、1位は「メンバーに適切に業務を分担すること」20.2%、2位は「職場運営の方向性を明確に示すこと」17.0%となりました。3位には「プレイヤーとして職場の目標達成に貢献すること」14.9%が入っています。((2)に続く)

調査結果

プレイヤーとしての仕事の割合(単位:%)
プレイヤーとしての活動はマネジメント業務に支障があるか(n=824、※「プレイヤーとしての仕事の割合」の設問で「0%」と回答した以外の回答者)(単位:%)
最も多く時間を割いている業務(単位:%)
課長として悩みを感じていること(複数回答、上位5項目抜粋)(単位:%)
組織から“最も期待されていること”と組織の期待に“最も応えられていること”(単位:%)