日本企業のミドルマネージャー調査報告書(2) |
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調査結果の概要
((1)より続く)課長としての悩みについて尋ねました。回答者全体では、「仕事量が多すぎる」45.4%、「人手が足りない」43.8%の回答割合が高く、次いで「プレイヤー業務が多い」38.6%、「部下育成に時間が割けない」34.4%、「部下のモチベーション(仕事意欲)が低い」31.5%といった項目が上位に挙がっています。自身が、今後強化したいと考えている能力について尋ねました。回答者全体では、「部下を育成する力」44.7%、「職場の業務を効率化する力」41.4%の回答割合が高く、次いで「事業戦略を立案する力」35.6%、「職場の構想(ミッションやビジョン)を描く力」34.8%といった項目が上位に挙げられました。職場における自身のマネジメント行動について、ビジョン、個や職場内外への働きかけなどの切り口で尋ねました。その結果、回答者の半数以上が「上位方針を自分の言葉に置きかえて職場メンバーに伝えている」54.1%と回答、他に「自社のビジョン(組織として、こうありたいという将来の姿)を理解している」51.7%、「自職場の存在意義や、自事業の社会的意義を職場メンバーに伝えている」48.6%の2項目についても、回答者の約半数が肯定的な回答をしています。
メンバー個々人への働きかけについて、回答者の6割が「メンバーの個性に合わせて柔軟に接し方を変えている」60.0%と回答、他に肯定的な回答が多かった項目は「特定のメンバーをえこひいきしたりせず、公平に接している」60.3%、「職場メンバーに指示する際には、その理由や背景状況などもあわせて伝えている」58.9%でした。職場外への働きかけについて、回答者の半数以上が「職場メンバーの考えを代弁して、自分より上位の役職者に伝えている」53.1%と回答、他に肯定的な回答が多かった項目は「自分自身の強み・弱みを明確に把握している」55.5%、「日ごろから関連部署のキーパーソンとコミュニケーションをとって、良好な関係を築いている」52.4%でした。
ここでは、回答者自身の職場の状況について、メンバーの行動や心理状態などの切り口で尋ねました。その結果、回答者の半数以上が「私の職場では、メンバー同士で助けあって仕事を進めようとする雰囲気がある」55.5%と回答、次いで肯定的な回答が多かった項目は「私の職場では、上司や先輩に対して自由にものを言える雰囲気がある」55.4%、でした。一方で、「私の職場では、明文化されていない暗黙のルールが多くある(反転項目)」53.0%と回答した割合も半数以上でした。