第一生命経済研究所 父親の子育てに関する調査

  • 調査期間
  • 2013/10
  • 調査対象
  • 1都3県(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県)に在住で、長子が小学生以下の子どもを持つ男性と、その妻のうち協力を受諾した女性(インターネット調査会社である株式会社クロス・マーケティング社のモニター) 男性 694名、女性 490名
  • 調査方法
  • インターネット調査((株)クロス・マーケティングに委託)

調査結果の概要

第一生命保険株式会社のシンクタンク、株式会社第一生命経済研究所では、『父親の子育てに関する調査』を実施しました。現代の父親は具体的にどのような行動でどの程度子育て(長子に対して)に関与しているのか(したのか)、家庭における様々なシーンごとに、「非常によくしている(した)」と「時々している(した)」と回答した割合を示しました。「一人で入浴できない子どもの入浴介助」は調査項目の中で最も関与の度合いが高く、「非常によくしている(した)」で3割を超え、「時々している(した)」を加えると67.3%でした。これらの結果から、「非常によくしている(した)」と「時々している(した)」の合計でみると父親が子育てに関与していると解釈できなくはありませんが、実際には「時々している(した)」との回答が多くなっています。子ども関連のイベントへの父親の参加状況については、自発的参加の割合が最も高かったのが「運動会のようなスポーツ系イベント」であり、85.5%が「自分が行きたいので行った」と回答しています。また、保護者会への参加経験は2割程度でした。PTA活動や役員活動への参加経験は9.0%にとどまり、「行く必要がなかった」と回答した人が過半数を占めています。「あなたは奥様(旦那様)の子育て状況についてどの程度満足していますか」と尋ねた結果についてみると、父親は母親の子育て状況について22.3%が「かなり満足している」と回答しており、これに「ある程度満足している」の59.4%を加えると81.7%が「満足している」と回答しました。母親の4割弱は父親の子育て状況に満足しておらず、お互いの子育て状況に関する満足度には約20ポイントの差があることがわかりました。ストレスについてみると、父親全体では「かなり感じている」(6.8%)と「ある程度感じている」(40.9%)の合計で47.7%がストレスを感じていると回答しました。一方で母親全体をみると、「かなり感じている」が18.4%、「ある程度感じている」が56.3%となり、74.7%が感じていると答えています。父母ペアでのストレスの有無についてみると、「父母ともにストレスあり」とするペアが43.5%で最も多く、これに「父ストレスなし母ストレスあり」が31.2%で続きました。子ども(長子)の状態の把握状況についてみると、「情緒面の発育や悩み事・心配事」について「よく把握している」のは、父親で18.3%と低いのに対し、母親では63.5%となっていました。生活満足度についてみると、「子どもとの関係」は父親・母親ともに8割を超えていました。父母の差が最も大きかったのが「友人関係」で、「非常に満足している」と「どちらかといえば満足している」の合計値が、父親で53.5%、母親で72.9%と、その差は19.4ポイントに及びました。

調査結果

父親の子育て行動の状況(10項目抜粋、単位:%)
父親における子ども関連のイベント参加状況(6項目抜粋、単位:%)
配偶者の子育てに対する満足度(単位:%)
子育てストレスの有無(単位:%)
子育てストレスの有無(父母ペア別)(単位:%)
子どもの状態の把握状況(単位:%)
生活満足度(単位:%)
調査実施先:(株)第一生命経済研究所