第一生命経済研究所 大学3年生の就職に対する取組や意識に関する調査 |
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調査結果の概要
第一生命保険(株)のシンクタンク、(株)第一生命経済研究所では、標記についてのアンケート調査を実施しました。まず、就職先として考えている企業規模についてたずねたところ、「大企業に就職したい」と思っている(「Aに近い」と「どちらかといえばAに近い」の合計、以下同様)学生よりも、「企業規模にこだわらずに就職したい」と思っている(「Bに近い」と「どちらかといえばBに近い」の合計、以下同様)学生の方が多くなりました。大企業への安心感については、「大企業に就職しても、安心ではない」79.5%、「終身雇用」では、「企業に就職しても、終身雇用されるかわからない」78.5%、となりました。続いて、企業規模のこだわりについてたずねました。大企業への安心感については、「大企業に就職すれば、一生安心だ」の回答者のうち、78.3%が「大企業に就職したい」と答えているのに対し、「大企業に就職しても、安心ではない」の回答者では「企業規模にこだわらずに就職したい」が72.4%となっています。終身雇用については、「企業に就職しても、終身雇用されるかわからない」の回答者では「大企業に就職したい」の回答割合は30.8%に過ぎず、69.2%が「企業規模にこだわらずに就職したい」と回答しています。雇用形態についての意識をみると、「正社員にこだわりたい」の回答割合が84.9%、「正社員にこだわらず非正社員やフリーターでもよい」の割合が15.1%であり、大多数が正社員での就職を希望しています。就職をするにあり、今住んでいる地域から移動をすることを考えているかたずねたところ、「A.出身地である現在の居住地に留まって働く」34.0%が最も多く、「C.出身地でない現在の居住地に留まって働く」は12.7%となり、これらを合計すると、「今住んでいる地域で働くつもり」と考えている学生の割合は46.7%となりました。地域移動意識の4タイプごとに、出身地、現在の居住地、希望勤務地について、「首都圏・近畿圏」(以下「大都市圏」)と「左記以外」(以下「地方」)の道県の分布をみると、「A.出身地である現在の居住地に留まって働く」ことを考えている学生は、大都市圏出身者がその地で学生になって、そのままその地で働きたいと考えている層が約6割を占めました。「B.出身地に戻って働く」ことを考えている学生の86.7%は地方出身者です。そのうちの30.8%が大都市圏で学生になり、そのほとんどが地方に戻って就職することを考えています。「C.出身地でない現在の居住地に留まって働く」ことを考えている学生も8割近くが地方出身者です。「D.出身地以外へ移動して働く」ことを考えている学生も59.7%は地方出身者で、そのうちの25.7%が大都市圏で学生となるために移動しており、そのほとんどが大都市で働くことを考えています。
調査結果
- 就職にあたっての地域移動意識(性別、性・文理別)(単位:%)
- 地域移動意識別にみた出身地、現在の居住地および希望勤務地
【出身地で働くパターン】
A.出身地である現在の居住地に留まって働く(n=292、単位:%) 出身地 現在の居住地 希望就職地 大都市圏 61.3 大都市圏 100.0 大都市圏 100.0 地方 38.7 地方 100.0 地方 100.0 - B.出身地に戻って働く(n=60、単位:%)
出身地 現在の居住地 希望就職地 大都市圏 13.3 大都市圏 37.5 大都市圏 100.0 地方 62.5 大都市圏 100.0 地方 86.7 大都市圏 30.8 地方 100.0 地方 69.2 地方 100.0 - 【出身地以外で働くパターン】
C.出身地でない現在の居住地に留まって働く(n=106、単位:%) 出身地 現在の居住地 希望就職地 大都市圏 22.6 大都市圏 95.8 大都市圏 95.7 地方 4.3 地方 4.2 地方 100.0 地方 77.4 大都市圏 59.8 大都市圏 98.0 地方 2.0 地方 40.2 地方 69.7 大都市圏 30.3 - D.出身地以外へ移動して働く(n=124、単位:%)
出身地 現在の居住地 希望就職地 大都市圏 40.3 大都市圏 90.0 大都市圏 97.8 地方 2.2 地方 10.0 大都市圏 80.0 地方 20.0 地方 59.7 大都市圏 25.7 大都市圏 89.5 地方 10.5 地方 74.3 大都市圏 72.7 地方 27.3