第一生命経済研究所 幸福度調査

  • 調査期間
  • 2011/08/27~2011/09/14
  • 調査対象
  • 全国の30歳以上89歳以下の男女 800名(第一生命経済研究所生活調査モニターより抽出)
    <有効回収数> 763名(有効回収率 95.4%)
  • 調査方法
  • 郵送調査法

調査結果の概要

第一生命保険(株)のシンクタンク、(株)第一生命経済研究所では、全国の男女800名を対象に、標記についてのアンケート調査を実施しました。現在どの程度、幸せだと感じているか、「とても不幸せ」(0点)から「とても幸せ」(10点)までで回答してもらい、平均値を出すと、男性は6.67点、女性は6.96点と、女性の方が若干高くなりましたが、検定の結果では男女間で有意な差は検出されませんでした(結果表省略)。男女別に、各年代の幸福度の平均値を出したところ、男性では、30代の幸福度は高いものの、40代で最も低く、その後、平均値は高くなり、60代以上の幸福度はますます高くなっていく一方、女性では、30代から50代まではほぼ横ばいで、60代をピークに高齢になるほど幸福度が下がっていく結果となり、男女で大きな違いがみられました。お酒を全く飲まない人とそうでない人で、飲酒の度合い別に細かくみると、幸福度が高いのは、男性では「缶ビール(350ml)に換算して1日1本程度」を飲む人、女性では「ときどき飲む」人で、男女ともに「全く飲まない」人の幸福度を上回りました。有意差はないものの、適量の飲酒であれば幸福度をあげる可能性が考えられます。どの程度幸せかを判断した基準については、最も多かった回答は「自分の理想との比較」(35.7%)で、「他人や世間との比較」(24.1%)が続きました。この基準ごとに幸福度の平均値を出したところ、幸福度が高かったのは、「過去の自分との比較」「自分の理想との比較」など、男女ともに、他人との比較ではなく、自分との比較の視点を幸福の基準に持つ人でした。一方、「身近な人との比較」を幸福の基準としている人は、男女ともに幸福度が低くなりました。どの程度幸せかを判断するにあたって、重視した項目を3つまで選択してもらったところ、「健康」(65.6%)、「経済的ゆとり」(60.5%)、「家族関係」(59.0%)の回答率が突出して多くなりました。しかし、経済的ゆとりと幸福度は必ずしも正の相関にはないようです。本調査では、経済的ゆとりを測定した指標ではありませんが、周りの人と回答者自身の生活水準を比較した主観と幸福度の関係をみたところ、最も幸福度が高かったのは「どちらかといえば、自分より低い」と回答した人で、次いで「自分と同じぐらい」が続きました。「自分よりかなり高い」「どちらかといえば、自分より高い」と回答した人の幸福度は低いものの、「自分よりかなり低い」と回答した人の幸福度が高いわけではありません。このことから、生活水準が周りより低い人は幸福度も低いですが、生活水準が周りに比べて高いことが、必ずしも幸福度を高めるとは限らないことが分かります。むしろ、周りよりやや高いか、同じぐらいだと思っている人の方が、より幸福を感じていることが明らかとなりました。

調査結果

幸福度の平均値(性・年代別)(単位:%)
男女別幸福度の平均値(飲酒習慣の有無別)(単位:%)
幸福度の判断基準(単位:%)
男女別幸福度の平均値(幸福の基準別)(単位:%)
幸福度の判断項目(上位10項目抜粋、3つまで選択)(単位:%)
幸福度の平均値(周りの生活水準との比較)(単位:%)
調査実施先:第一生命経済研究所