人と人とのつながり(絆)に関する調査(2)

  • 調査期間
  • 2012/04/01~2012/04/04
  • 調査対象
  • ネットエイジアリサーチのモバイルモニター会員を母集団とする20歳以上のアルバイト・パートを含む有職者 1,000名
  • 調査方法
  • インターネット調査

調査結果の概要

((1)より続く)職場環境について、各設問に「あてはまる」と回答した割合をみていくと、【理不尽な解雇はなく、安心して働ける】(76.7%)、【職場における過剰な競争はなく、職場の雰囲気はよい】(73.3%)、【性別を理由とする不合理な差別はない】(71.7%)では7割以上となりました。また、【職場や仕事の不満や苦情が言いやすい】(50.7%)は2人に1人の割合となりました。全回答者に、会社と労働者とのつながりを強くするために、拡充するべきだと思う仕組みや制度を聞いたところ、「安定した賃金」(70.7%)が最も高く、次いで「安定した雇用」(63.2%)が続き、会社と労働者のつながりを強くするためには、賃金や雇用の安定を確保するべきと思っている人が多いことがわかりました。年代による違いもみられ、20代は「長期休暇制度」(63.2%)、「職場における男女平等」(38.0%)といった就業制度・職場環境に関する項目や、「社員食堂」(39.2%)といった福利厚生に関する項目で「拡充すべき」とした割合が他の年代よりも10ポイント以上高くなりました。他方、50代では定年に関する項目で他の年代より高く、47.2%の回答者が定年の引上げ・廃止や定年後の継続雇用制度などの「高齢者雇用制度」を「拡充すべき」としました。次に、参加したいと思う社内行事を聞いたところ、「懇親会や歓送迎会」(57.8%)と回答した割合が最も高く、次いで「社員旅行」(44.3%)、スポーツや趣味の「サークル活動」(32.8%)、「ボランティアや社会貢献活動の行事」(23.7%)が続きました。続いて、人が社会的に孤立するきっかけになると思うものを聞いたところ、「失業」(78.0%)が最も高くなり、次いで「貧困」(67.0%)、「就職先が決まらないままの卒業」(55.1%)、「一人暮らし・家族との別居」(46.2%)、「離婚・死別」(43.2%)が続きました。「失業」や「就職先が決まらないままの卒業」といった雇用に関することが社会的孤立のきっかけになると回答した人の割合が多く、人は職場や仕事を通じて社会とつながっていることを再確認できる結果となりました。男女別にみると、「結婚や出産・育児による退職」は男性では18.0%でしたが、女性では31.8%と3割を超えました。ややもすれば、結婚や出産・育児による退職は、「自らの意思で選択した」「幸せ」といった肯定的なイメージで捉えられがちですが、当人からすれば孤立のきっかけにもなり得るともいえます。

調査結果

職場環境について、どの程度あてはまるか(単一回答形式、5項目抜粋、全体 n=1,000)(単位:%)
会社と労働者とのつながりを強くするために、拡充するべきだと思う仕組みや制度(複数回答形式、上位10項目を抜粋)(単位:%)
会社と労働者とのつながりを強くするために、拡充するべきだと思う仕組みや制度
【長期休暇制度】(複数回答形式より抜粋)(単位:%)
【職場における男女平等】(複数回答形式より抜粋)(単位:%)
【社員食堂】(複数回答形式より抜粋)(単位:%)
【高齢者雇用制度】(複数回答形式より抜粋)(単位:%)
参加したいと思う社内行事(複数回答形式、全体 n=1,000)(単位:%)
人が社会的に孤立するきっかけになると思うもの(複数回答形式)(単位:%)
調査実施先:日本労働組合総連合会 連合調べ