第一生命経済研究所 老後の居住デザイン

  • 調査期間
  • 2011/10/26~2011/11/06
  • 調査対象
  • 全国に居住する60~74歳の夫婦2人暮らし世帯の男女(第一生命経済研究所の生活調査モニター) 700名(有効回答者数 610人:有効回答率 87.1%)
  • 調査方法
  • 郵送調査

調査結果の概要

第一生命保険(株)のシンクタンク、(株)第一生命経済研究所では、全国に居住する60~74歳の夫婦2人暮らし世帯の男女700名を対象に、標記についてのアンケート調査を実施しました。最初に、理想の永住・住み替えについてたずねました。その結果、現在持家に居住している人では、戸建・マンションにかかわらず「今の住まいに永住したい」と答えた人が「別の住宅・施設に住み替えたい」と答えた人を大きく上回りました。次に、現実の永住・住み替え予定をたずねたところ、持家に居住する人では、戸建・マンションにかかわらず、「今の住まいに永住する」と答えた人が「別の住宅・施設に住み替える」と答えた人を大きく上回りました。理想の永住・住み替え意向と、現実の永住・住み替え予定の一致状況をみると、持家に居住する人では「理想・現実とも永住」と答えた人が最も多く、戸建では64.2%、マンションでは59.2%を占めています。現実の永住・住み替え予定について、「今の住まいに永住する」と答えた人にその理由をたずねると、住居形態にかかわらず、最も多くあげられたのは「住み慣れているから」という点で、持家・戸建居住者の65.6%、持家・マンション居住者の61.3%がこの点をあげています。地域周辺における愛着のある場所については、「スーパーや百貨店などの商業施設」(52.3%)との回答が最も多くなりました。現実の永住・住み替え予定について「別の住宅・施設に住み替える」と答えた人に、その理由をたずねた結果、戸建・マンション居住者に共通して、最も多くあげられたのは「介護が必要になっても、安心して住み続けられる住まい・施設に住みたいから」と「介護が必要になった場合に、子どもに迷惑をかけたくないから」でした。現実の永住・住み替え予定について、「今の住まいに永住する予定」と答えた人のうち、「高齢期にも使いやすいよう自宅の建て替え・リフォームを実施した」と答えた人は23.0%でした。この割合は、「別の住宅・施設に住み替える」予定の人(14.6%)や「考えたことがない・わからない」と答えた人(10.3%)人に比べれば高かったものの、「特に検討していない」(40.7%)と「考えたことがない」(13.1%)を合わせた「未実施・未検討」の人は53.8%を占めることになります。永住を予定する人では「今の住まいで、介護保険制度を通じて利用できる介護サービス等の種類」(56.8%)をあげた人が最も多く、「今の住まいで、介護保険制度や制度外の介護サービス等を利用する場合に必要な費用」(51.6%)がこれに続いています。

調査結果

理想の永住・住み替え意向(住居形態別)(単位:%)
※「持家以外」には、「公営賃貸」「民間賃貸」「給与住宅」「UR賃貸」を含む(以下同)
現実の永住・住み替え予定(住居形態別)(単位:%)
理想の永住・住み替え意向と現実の予定の一致状況(住居形態別)(単位:%)
持家居住者が永住を予定する理由(住居形態別、複数回答、対象者:持家に居住し、現実の永住・住み替え予定について、「今の住まいに永住する」と答えた395名、7項目抜粋)(単位:%)
地域周辺で愛着のある場所(全体、現実の永住・住み替え予定別、住居形態別、3つまでの複数回答、7項目抜粋、n=610)(単位:%)
持家居住者が住み替えを予定する理由(住居形態別、対象者:持家に居住し、現実の永住・住み替え予定について、「別の住まい・施設に住み替える」と答えた134名、7項目抜粋)(単位:%)
住まいの永住対策の実施・検討状況(現実の永住・住み替え予定別)(単位:%)
※「未実施・未検討」は、「特に検討していない」「考えたことがない」の合計割合
高齢期の永住・住み替えをめぐる情報への関心(現実の永住・住み替え予定別、5項目抜粋)(単位:%)
調査実施先:第一生命経済研究所