- Mpac > 消費者アンケート > (生活シーン)インターネット・情報
ブロガー・SNS利用者の『対人距離感』に関する調査(2) |
|
|
調査結果の概要
普段どの程度コミュニケーションをとっているか?について尋ねました。その結果、全体としては配偶者や自分の息子・娘など、家族とのコミュニケーション(「非常によくとっている」と「ある程度とっている」の合計)が高い割合を占めました。そうした中、「メールやネット上だけの付き合いで、顔を知らない人」とコミュニケーションをとっている人が、53.1%と過半数を占めた点が特徴的です。男性では「メールやネット上だけの付き合いで、顔を知らない人」52.7%とのコミュニケーションは『自分のきょうだい』より多く、「自分の父親」53.0%と並ぶ割合を占めました。ブログやSNSを利用するにあたり、ネット上で関わる相手に対してどのような意識や感覚を持っているのか?について、『相手の実名や顔を知らないことで生じる感覚』『相手を知人と感じるかについての感覚』『自分の本名を公開しないことによる感覚』の3つに分けて尋ねました。まず、『相手の実名や顔を知らないことで生じる感覚』について、約8割が「主にネット上で付き合っていても、実名や顔を知っている人と知らない人とでは、知っている人の方が信じられると思う」82.5%と回答しています。その一方で、「実名や顔を知らないネット上の相手と、『気が合う』と感じることはあると思う」「実名や顔を知らないネット上の相手には、対面では話しにくいことも気軽に言えると思う」については、各々72.1%、67.0%が肯定。また、「実名や顔を知らないネット上の相手を、身近に感じることはあると思う」についても、57.0%が肯定しています。実名や顔を知らないことは、信頼面で実名や顔を知っていることに及ばないものの、ネット上の相手に対して共感したり、ネットでは対面でのコミュニケーション以上に自己開示を行えるとする人が多いことが明らかとなりました。また、実名や顔を知らないネット上の相手とどのような交流を行えば『知人』とみなされるのか?について尋ねたところ、45.3%が「ネット上で何度かやり取り」、43.4%が「ハンドルネームやアバターなどの、決まった呼び名で交流」すれば『知人』とみなすと回答しました。『自分の本名を公開しないことによる感覚』について、約7割が「言いたいことを言いやすいと思う」72.5%と回答し、約5割が「『こうなりたい自分』になることができると思う」51.7%と回答しました。また、男性では「相手にきびしくなりやすいと思う」「相手に対して攻撃的になりやすいと思う」が、女性では「相手にやさしくしやすいと思う」「相手の気持ちになりやすい・共感しやすいと思う」が、それぞれ相対的に多かったことから、ネット上で匿名でいることによる感情表出の性差が感じられました。さらに性差が大きかったのは、「自分の名前を公表していない状況では、ふだん出せない自分を出すことができる」(男性60.3%、女性70.2%)と「お互いに実名を公表せずにネット上だけで交流している相手と、実際に会って交流したいと思うことがある」(男性65.2%、女性55.2%)で、それぞれ10pt程度の差が確認されました。
調査結果
- ふだん、どのくらいコミュニケーション(会話、メールなどのやりとり)をしているか(「非常によくとっている」と「ある程度とっている」の合計)(単位:%)
全体 男性 女性 配偶者(夫や妻、パートナー)や恋人 90.3 92.9 89.1 自分の父親 57.8 53.0 60.2 自分の母親 83.5 73.7 88.5 自分の男きょうだい(兄・弟) 56.2 48.5 60.4 自分の女きょうだい(姉・妹) 69.7 48.3 81.1 自分の息子 93.7 87.3 98.1 自分の娘 93.5 88.6 97.1 男性の友人・知人 69.4 83.5 60.4 女性の友人・知人 83.7 68.8 91.5 職場や学校・習い事など定期的に行く場所で会う人 84.2 18.0 14.6 家の近所の人・地域の人 34.8 26.7 33.8 メールやネット上だけの付き合いで、顔を知らない人 53.1 52.7 53.3 - それぞれについてどのくらいあてはまると思うか(「そう思う」と「まあそう思う」の合計)
<相手の実名や顔を知らないことで生じる感覚>(単位:%) - <相手を知人と感じるかについての感覚>(単位:%)