ワーキングプア(年収200万円以下)層の生活・意識調査(2)

  • 調査期間
  • 2011/06/28~2011/07/08
  • 調査対象
  • 全国のネットエイジアリサーチのモバイルモニター会員を母集団とする個人年収が200万円以下で、家計の1割以上を負担している17歳~29歳の新卒もしくは既卒3年以内の男女 1,000人
  • 調査方法
  • インターネット調査

調査結果の概要

現在の生活についての実態や実感を尋ねたところ、『あてはまる(「非常にあてはまる」と「ある程度あてはまる」の合計)』の値を見ると、『生活に関する項目』では、【世の中はやはりお金だと感じている】80.1%が最も高く、次いで【収入アップは無理だと感じている】78.8%、【貯蓄は無理だと感じている】67.3%、【自分の将来に希望が持てない】63.5%が続きました。家計負担割合別に見ると、[自分の収入のみで家計を支えている層]では、【生活が苦しくて、ホームレスになる可能性がある】が19.7%となっており、2割が『あてはまる』と回答しました。『社会に関する項目』では、【貧困層は増加していると感じている】80.9%が最も高く、次いで【貧富格差社会の中にいると実感している】79.8%、【社会が衰退していると感じている】76.2%、【世の中の厳しさや薄情さを感じている】74.0%が続きました。また、『仕事・企業に関する項目』では、【仕事を失うことが怖い】71.8%が最も高く、【企業は終身雇用を目指すべきと感じている】60.0%が続きました。現在の生活についての実態や実感からは、仕事やお金に対する危機感を感じている様子が窺えます。次に、現在の生活について満足度を尋ねたところ、『満足(「満足」3.7%と「どちらかといえば満足」38.4%の合計)』は42.1%と4割強となり、『不満(「不満」15.2%と「どちらかといえば不満」42.7%の合計)』は57.9%と6割弱となり、『不満』が『満足』を上回りました。また、現在の生活に『不満』と答えた人に、現状についてどう思うか?尋ねたところ、「何とかしたいと思う」74.4%、「仕方ないと思う」25.6%と、現在の生活に不満のある人の約4人に3人は何とかしたいと思っていることがわかりました。全回答者に、≪『ワーキングプア』とは『働く貧困層』の意味で、正社員並みに働いているが、年収200万円以下の人たちなどのことを言います≫との説明後に、自分自身がワーキングプアであると感じたことがあるか?尋ねたところ、「ある」は60.2%、「ない」は39.8%となり、回答者の6割がワーキングプアであると感じた経験があるという結果となりました。

調査結果

現在の生活についての実態や実感(n=1,000)(単一回答形式)
<生活に関する項目>(単位:%)
[自分の収入のみで家計を支えている層:n=244] (単位:%)
<社会に関する項目>(単位:%)
現在の生活についての実態や実感(n=1,000)(単一回答形式)
<仕事・企業に関する項目>(単位:%)
現在の生活の満足度(n=1,000)(単一回答形式)(単位:%)
現状についてどう思うか(現在の生活に「どちらかといえば不満」「不満」と回答した人:n=579)(単一回答形式)(単位:%)
自分自身がワーキングプアであると感じたことがあるか(n=1,000)(単一回答形式)(単位:%)
※政治に期待しているものを尋ねたところ、「景気対策」43.0%が最も多く、次いで「社会保障の充実」31.3%、「減税」31.2%、「雇用の維持・拡大」30.7%、「子育て支援」18.2%が続きました。また、「政治には何も期待できない」は27.1%となりました。
調査実施先:日本労働組合総連合会 連合調べ