東日本大震災・被災3県(岩手県、宮城県、福島県)の意識調査

  • 調査期間
  • 2011/10/12~2011/10/17
  • 調査対象
  • 全国のネットエイジアリサーチのモバイルモニター会員を母集団とする東日本大震災前に、有職者(パート・アルバイト含む)で岩手県・宮城県・福島県に居住していた20歳~69歳の男女 3,000人
  • 調査方法
  • インターネット調査

調査結果の概要

2011年3月11日に起きた東日本大震災より、半年が過ぎました。連合(日本労働組合総連合会)では、被災3県(岩手県、宮城県、福島県)における意識調査を実施しました。現在の勤務先・職業について尋ねたところ、「震災前と同じ勤務先」84.8%、「震災前と違う勤務先」10.0%、「専業主婦・主夫」1.4%、「学生」0.1%、「無職」3.8%となり、「震災前と違う勤務先」、「専業主婦・主夫」、「学生」、「無職」を合わせた震災前と同じ勤務先に勤めていない割合は15.3%となりました。現在、震災前と違う勤務先に勤めている人に、現在の勤務先は将来に向けての『つなぎ』的なものか、それとも生涯働くつもりの勤務先か?を尋ねたところ、「『つなぎ』的な勤務先である」29.3%、「どちらかというと『つなぎ』的な勤務先である」30.0%となり、二つを合わせた59.3%が現在の勤務先は『つなぎ』的なものと捉えていることがわかりました。男女別に見ると、女性で『つなぎ』と考えている割合が高く64.9%となっていますが、男性においても53.9%と、半数を超えています。現在、職に就いていない人に、直近で就いていた職を失った理由について尋ねたところ、「震災の影響による勤務先の業績不振や営業停止などによる解雇」32.5%が最も多く、次いで「震災の影響ではない辞職(自己都合退職や合意退職)」27.4%、「震災の影響による辞職(自己都合退職や合意退職)」18.5%となりました。震災の影響による勤務先の「業績不振や営業停止などによる解雇」32.5%と「倒産による解雇」7.6%を合わせた『震災の影響による解雇』は40.1%、また、「震災の影響による解雇」と「震災の影響による辞職(自己都合退職や合意退職)」18.5%を合わせた『震災の影響による解雇や辞職』は58.6%となっており、職を失った理由として6割弱が震災の影響となっており、大きな影響を受けている実態が見えました。再就職をしたいと思っている人に、地元での再就職を希望しているか?尋ねたところ、「希望する」は86.8%となり、地元での再就職を望む声が多く挙げられました。震災後の他者とのつながり・絆・信頼に関する変化を聞き、『強くなった(「震災前よりも、非常に強くなった」と「震災前よりも、やや強くなった」の合計)』と『弱くなった(「震災前よりも、非常に弱くなった」と「震災前よりも、やや弱くなった」の合計)』の値を見ました。人とのつながり・絆においては、『強くなった』が多い順に、【家族・親族とのつながり・絆】(43.3%)、【友人とのつながり・絆】(34.7%)、【恋人・配偶者とのつながり・絆】(34.3%)となりました。【地元自治体への信頼】と【国・政府への信頼】では、それぞれ『強くなった』よりも『弱くなった』との回答が高く、【地元自治体への信頼】では弱くなったが32.2%、【国・政府への信頼】では68.9%と、国・政府においては7割弱が弱まったと回答しています。現在の生活の中で不安に感じている事を尋ねたところ最も多かったのは、「原発関連」74.6%。今後、被災地の復興のために、必要だと思う支援や施策では、「福島原発事故の収束」77.6%。震災後、勇気づけられたことでは、「自衛隊の活動」72.4%でした。日本労働組合総連合会(連合)では震災後、組織全体で30億円に達する支援カンパを集め、3月31日からは岩手・宮城・福島の3県に向けて毎週300人規模のボランティアを派遣し、その延べ人数は8月末の段階で約33,000人となっています。活動内容としては、がれきの撤去・回収や家屋や側溝からのドロ出し、また支援物資の仕分け・配布などの活動を行ってきました。こうした連合の活動を知っていたか?尋ねたところ、「知っていた」18.0%、「知らなかった」82.0%となり、2割弱の人に認知されている結果となりました。

調査結果

現在の勤務先・職業(n=3,000)(単一回答形式)(単位:%)
現在の勤務先は将来に向けての“つなぎ”的なものか、それとも生涯働くつもりの勤務先か(震災前と違う勤務先に勤めている人)(単一回答形式)(単位:%)
直近で就いていた職を失った理由(現在、職に就いていない人:n=157)(単一回答形式)(単位:%)
地元(震災前に居住していた地域から通勤できるエリア)での再就職を希望するか(再就職をしたいと思っている人:n=129)(単一回答形式)(単位:%)
震災後についての変化(n=3,000)(単一回答形式)(単位:%)
現在の生活の中で不安に感じていること(n=3,000)(複数回答形式)(上位5位まで)(単位:%)
今後、被災地の復興のために、どのような支援や施策が必要だと思うか(n=3,000)(複数回答形式)(上位5位まで)(単位:%)
震災後、勇気づけられたこと(n=3,000)(複数回答形式)(上位5位まで)(単位:%)
震災後の日本労働組合総連合会(連合)の支援活動をしっていたか
(n=3,000)(単一回答形式)(単位:%)
調査実施先:日本労働組合総連合会 連合調べ