人材育成担当者に聞いた現場の人材育成の状況

  • 調査期間
  • 2011/01/31~2011/02/04
  • 調査対象
  • 企業等に勤める人事・人材開発担当者 622人(男性488人、女性134人)
  • 調査方法
  • インターネット調査

調査結果の概要

学校法人産業能率大学 総合研究所は、企業等の人事・人材開発担当者に対して、自社の現場の人材育成について調査を実施しました。現場の育成環境の認識を尋ねたところ、「あてはまる」がもっとも高かったのは、『マネジャーのメンバーを指導する時間が不足している』『メンバー・新人を指導する人材が不足している』の2項目で72.2%でした。これに次ぐのは、『マネジャーがプレイヤーとしての仕事に追われ、マネジメント業務が疎かになっている』65.9%です。一方、『新入社員を育成する期間が短くなっている』41.6%、『マネジャーを育成する期間が短くなっている』42.0%、『若手・中堅社員を育成する期間が短くなっている』44.1%といった、育成期間の短期化に関する項目はいずれも半数を下回っています。現場の人材育成の取り組み状況に関する認識を尋ねました。回答割合が最も高かったのは『メンバー同士で仕事を教えあっている』64.1%でした。他に、肯定的な回答が5割を超えたのは『マネジャーがメンバーに必要な能力やスキルを把握している』51.3%だけでした。3年前と比較した現場の変化について尋ねました。「あてはまる」が最も高かったのは『管理職が組織から期待される役割を認識している』62.2%でした。0.1pt差の62.1%で『現在の仕事で必要な知識が向上している』が続いています。 一方、「あてはまる」が5割を下回っているものは4項目あり、うち3項目は自主的な勉強会の開催など学習に対する取り組み姿勢や風土の醸成に関する項目でした。従業員の積極的な学習を引き出すための課題について尋ねました。「あてはまる」がもっとも高いのは『メンバーが学習や能力開発の必要性を理解する』60.9%。これに『人事・人材開発部門が現場の人材開発の状況を把握する』55.9%、『現場マネジャーがメンバーに対する学習の動機づけの仕方を身につける』55.5%が続いています。 一方、「あてはまる」が5割を下回っているのは、『現場に人材育成の担当者を設置する』40.7%、『職場全体での勉強会等の学びの機会を人材開発部門が積極的に設ける』48.2%の2項目でした。

調査結果

現場の人材育成の環境(単位:%)
現場の人材育成に関する取り組み状況(3年前との比較)(単位:%)
現場の社員の変化(3年前との比較)(単位:%)
学習する風土を醸成するうえでの課題(単位:%)
調査実施先:学校法人 産業能率大学 総合研究所