仕事に関する意識調査

  • 調査期間
  • 2011/03/23~2011/03/26
  • 調査対象
  • 60歳以上の正規従業員、派遣社員・契約社員、公務員(会社役員・自営業・パートアルバイト除く) 438人(男性404人、女性34人)
  • 調査方法
  • インターネット調査

調査結果の概要

今後、労働人口の減少が見込まれるなかにあって、高年齢層の社員の『活用』は企業にとって労働力を確保するためにも非常に重要なテーマです。そこで(学)産業能率大学では、60歳以上の正規従業員・契約社員等に対して、働く意識を調査しました。まず、役職定年制について必要だと思うか?尋ねたところ、「必要だと思う」が7割を超えて72.8%でした。必要だと思う理由は「組織の新陳代謝のため」69.6%、必要ではないと思う理由は「能力は年齢とは関係ないため」89.1%が最も高い結果でした。非管理職を対象にして、上司の年齢が年下か年上か?尋ねたところ、「年下上司」が大半を占め75.4%でした。上司は「年下」と答えた層に対して、『やりづらさ』を感じるか?尋ねた結果、8割はやりづらさを「感じない」80.5%と回答。また、上司は元部下だった人か?尋ねたところ、「元部下ではない」が大半を占め77.7%でした。上司は「元部下」と答えた層に対して、『やりづらさ』を感じるか?尋ねた結果、およそ8割はやりづらさを「感じない」78.7%と回答しました。職場でどのような役割を求められていると思っているか?尋ねました。最も回答割合が高かったのは、「技能・知識等の伝承」35.6%でした。また、社内でどのような仕事をしたいと思っているか?の質問で最も回答割合が高かったのも「技能・知識等の伝承」40.9%でした。自分が得てきた経験や知識をできる限り次の世代に引き継いでいきたいと考えている人が多いようです。仕事に対する意欲の有無を尋ねました。「ある」83.6%が圧倒的に多く8割を占めました。「ない」16.4%と答えた層に対して、理由を尋ねた結果、「年齢・体力的に意欲的に働きたいとは思わないから」59.7%が最も高い結果でした。今後の会社生活をどう過ごしたいと思っているか?尋ねました。「出来るかぎり会社に貢献したい」66.2%との回答割合が「出来るかぎり波風立てずにやり過ごしたい」33.8%との回答割合を大きく上回りました。

調査結果

役職定年制についてどう思いますか。(SA)(単位:%)
必要だと思う理由は何ですか(n=319)(SA)(単位:%)
必要ではないと思う理由は何ですか(n=119)(SA)(単位:%)
あなたの上司は、年齢があなたよりも年上ですか、年下ですか?(単位:%)
やりづらさを感じますか(n=159)(単位:%)
あなたの上司は、あなたの部下だった人ですか?(単位:%)
やりづらさを感じますか(n=47)(単位:%)
あなたは職場でどのような役割を求められていると思いますか?/どのような仕事をしたいと思っていますか。(MA) (単位:%)
求められている
と思う役割
したいと思って
いる仕事
職場の管理・マネジメント業務21.918.7
職場の管理・マネジメント業務の補佐16.713.9
現場の最前線で専門性を発揮して成果を上げる31.328.5
技能・知識等の伝承35.640.9
社員のメンター役・育成役17.625.8
事務的な仕事の処理29.022.1
その他6.25.3
あなたは、いま、仕事に対する意欲はありますか。(SA)(単位:%)
意欲がないのはなぜですか。(n=72)(MA) (単位:%)
あなたは、今後の会社生活をどう過ごしたいと思っていますか。どちらか近いほうを選んでください。(SA)(単位:%)
4番目と5番目の設問で、上司の年齢が自分よりも「年下」で、やりづらさを「感じる」と回答した人に、上司にはどのように接してほしいと思うか?尋ねたところ、主な回答として、「普通に接触してくれて良い」「気を遣いすぎる」「あまり意識せずに普通に」「言葉遣いに気を使ってほしい」「上司でも年上の社員という立場に配慮した対応をするべき」「あまり上から目線で話さないでほしい」などが挙げられました。また、同様に「元部下」だった人が上司で、やりづらさを「感じる」と回答した人に、尋ねたところ、「自然体で接して欲しい」「役職についたからといって命令口調にならないこと」「やりずらさを解消するには本人同士がお互いの立場を理解し合わないと無理」「若手社員とのチーム業務でない個別業務に配慮して欲しい」「割り切って付き合うしかない」などの回答が寄せられました。
調査実施先:学校法人 産業能率大学