少年非行に関する世論調査 |
|
|
調査結果の概要
内閣府では、『少年非行に関する世論調査』を実施した。実感として、概ね5年前と比べて、少年による重大な事件が増えていると思うか聞いたところ、「増えている」とする者の割合が75.6%(「かなり増えている」37.8%+「ある程度増えている」37.8%)、「変わらない」と答えた者の割合が18.7%、「減っている」とする者の割合が3.0%(「ある程度減っている」2.7%+「かなり減っている」0.4%)となっている。性別に見ると、「増えている」とする者の割合は女性で高くなっている。また、「変わらない」と答えた者の割合は男性で高くなっている。少年非行はどのようなものが増えているか聞いたところ、「自分の感情をコントロールできなくて行うもの(突然キレて行うもの)」を挙げた者の割合が62.5%と最も高い。最近の少年非行は、どのような少年が起こしていると思うか聞いたところ、「保護者が教育やしつけに無関心な家庭の少年」を挙げた者の割合が55.9%と最も高い。最近の少年の性格や資質について、問題だと思う点を聞いたところ、「忍耐力がない、自分の感情をうまくコントロールできない(すぐキレる)」を挙げた者の割合が72.5%と最も高く、どのような社会風潮が問題だと思うか聞いたところ、「他人の子どもに無関心である、地域の絆が希薄化している」を挙げた者の割合が57.4%と最も高い。少年非行を防止するために、特に大きな役割を果たすのはどれか聞いたところ、「家庭」と答えた者の割合が76.4%、「学校」と答えた者の割合が3.7%、「地域社会」と答えた者の割合が12.9%、「警察などの行政機関」と答えた者の割合が5.2%となっている。性別に見ると、「家庭」と答えた者の割合は女性で高くなっている。少年を非行に走らせないようにするために、それぞれの家庭で、保護者はどのように対応すればよいか聞いたところ、「子どもと話をしたり接する時間を増やす」を挙げた者の割合が67.1%、「褒めるべきことはきちんと褒め、叱るべきことはきちんと叱る」を挙げた者の割合が65.9%と高くなっている。(非行を犯して検挙された少年のうち、多くはその非行の程度などから少年院送致などとならずに、地域社会の中で立ち直りを模索しているが、これらの少年を立ち直らせるために、少年に対して、どういうことが特に必要だと思うか聞いたところ、「困ったことを相談できるような人が周りにいるようにする」を挙げた者の割合が52.6%と最も高く、以下、「規則正しい生活を送らせる」43.4%、「仕事に就かせたり、学校にきちんと通わせたりする」43.1%などの順となっている。