全国の20歳~79歳の男女800名に聞いた『救急医療に関するアンケート調査』

  • 調査期間
  • 2009/09
  • 調査対象
  • 全国の20歳~79歳の男女各400人、計800人(有効回収率96.0%:768人)
  • 調査方法
  • 郵送調査法

調査結果の概要

(株)第一生命経済研究所では、全国の20歳から79歳の男女を対象に、標記についてのアンケート調査を実施しました。まず、かかりつけの医療機関の有無を尋ねたところ、「かかりつけの医療機関がある」人は76.3%で、「かかりつけの医療機関がない」人は20.3%でした。次に、かかりつけの医療機関がある人に、平日夜間・休日でも診察が受けられるかどうか?尋ねたところ、「いつでも診察を受けることができる」人は16.0%(全体に占める割合)に留まりました。救急時に対応してもらえる医療機関等について、認知状況(自宅でわかるようになっているか?または常に記憶しているか?)を尋ねました。その結果、全体では「救急車」94.2%が最も多く、次いで、「地域の急患センター・救急病院」79.3%が多くなっていますが、かかりつけの医療機関がない人(64.7%)で低い傾向にあります。かかりつけの医療機関の有無別で見ると、「救急車」以外はかかりつけの医療機関がある人の方がない人より、いずれも認知度が高い傾向にあります。時間外・休日の救急外来において、特別料金を支払う必要がある場合は、利用を控えるか?尋ねたところ、利用を控える人の割合(「そう思う」と「どちらかといえばそう思う」の合計)は50.9%でした。世帯年収別では、利用を控えると回答した割合は、400~800万円未満(53.6%)、400万円未満(50.3%)、800万円以上(45.2%)の順となりました。次に、同居家族に乳幼児がいる世帯と65歳以上または病気がちな人がいる世帯の人では、利用を控える人の割合(「そう思う」と「どちらかといえばそう思う」の合計)は、乳幼児がいる世帯では35.2%、65歳以上または病気がちな人がいる世帯では34.5%と4割未満で、回答者本人の場合(50.9%)に比べていずれも低いことがわかりました。救急車を利用した場合に、救急車の利用料として、一定の料金を負担してもよいか?尋ねました。全体で、負担を受け入れる人の割合(「そう思う」と「どちらかといえばそう思う」の合計)は68.7%を占めます。世帯年収別では、「そう思う」の割合が400万~800万円未満と800万円以上ではそれぞれ71.3%と72.3%であったのに対し、400万円未満では64.9%とやや低い傾向にあります。同居家族に乳幼児がいる世帯と65歳以上または病気がちな人がいる世帯の人では、負担を受け入れる人の割合(「そう思う」と「どちらかといえばそう思う」の合計)は、乳幼児がいる世帯は66.2%、65歳以上または病気がちな人がいる世帯では66.8%と、回答者本人の場合(68.7%)と比べて、特に差はみられませんでした。同居家族についてたずねた場合には、救急外来の特別料金があったとしても利用を控えない傾向にありましたが、救急搬送については、利用費用を負担してもよいという意識は特に高いというわけではないことがわかりました。

調査結果

かかりつけの医療機関の有無と平日夜間・休日の診察(n=768)
<かかりつけの医療機関がある:76.3%>
救急時に対応してもらえる医療機関等の認知状況(全体、かかりつけの医療機関の有無別)(複数回答) (単位:%)
全体
(n=41)
かかりつけの
医療機関がある
(n=585)
かかりつけの
医療機関がない
(n=156)
救急車(119)94.294.294.2
地域の急患センター(休日・夜間急患センター)・救急病院79.383.264.7
救急医療情報センター(地域の医療機関を教えてもらえる24時間体制の電話)28.331.815.4
地域の在宅当番医制(当番医)(日曜や休日の午前10時から午後4時まで対応)24.227.412.2
交通手段となる民間救急やタクシー(救命手当の技能を持つ乗務員が乗務)8.610.13.2
市区町村などによる相談電話8.08.75.1
注:無回答は除く
時間外・休日の救急外来で特別料金を支払う必要がある場合は、利用を控えると思うか
<全体、世帯年収別>(回答者本人について回答)
<同居家族別>(同居家族について回答)
注:「病気がちな人」には、「けがをしやすい方、身体の不自由な人」を含む
救急車を利用した場合には、救急車の利用料として、一定の料金を負担してもよいと思うか
<全体、世帯年収別>(回答者本人について回答)
<同居家族別>(同居家族について回答)
注:「病気がちな人」には、「けがをしやすい方、身体の不自由な人」を含む
調査実施先:(株)第一生命経済研究所