外国語での接客に関する調査

  • 調査期間
  • 2010/06/18~2010/06/22
  • 調査対象
  • 東京都内で販売や飲食店など接客を必要とするサービス業に従事する20歳以上の男女 500人(男性254人、女性246人)
  • 調査方法
  • インターネット調査

調査結果の概要

語学学習ソフト「Rosetta Stone(R)」の販売を行うロゼッタストーン・ジャパン(株)は、東京都内で小売や飲食店などで接客を要するサービス業に携わる20歳以上の男女500人を対象に、外国語での接客に関する調査を実施しました。外国人のお客様来店時に、意思疎通が図れず困った経験があるかどうかを聞いたところ、「ある」78.4%が全体の約8割を占め、言葉の壁はまだまだ現場での課題になっていることがわかりました。さらに意思疎通が図れなかった外国語は何語だったと思われますか?という問いに対しては、トップの「英語」67.9%に続き、「中国語」45.4%、「韓国語」28.6%が挙がり、昨今のアジア圏からの訪日外国人増加を裏付ける結果が得られました。外国人のお客様がお店や施設に来たときの対応として、「自ら積極的に接客に向かう」31.4%と回答したのは僅か3割。最も多かったのは「積極的には接客に行かないが、お客様から声をかけられた場合のみ対応する」50.6%、その他「外国語に対応できる別のスタッフを呼ぶ」13.8%や「お客様から距離を置き、声をかけられないようにする」3.0%といった回答などもみられ、実に半数以上が外国人のお客様に対し『受身『かつ『消極的』な態度で接していることがわかりました。外国人のお客様に積極的な接客を実施する上で、『外国語への対応』が、大きな課題となっていることが伺えます。一方で、「外国語ができたらもっと売上を伸ばせるかもしれない」と思っている人は6割近く(59.8%)に上り、過半数の人が外国語でのコミュニケーションが売上につながると考えていることがわかりました。訪日外国人が増加する中、サービスの現場での外国語対応が売上拡大の鍵になるという現実を示しているようです。接客業において外国語の習得は必要だと思いますか?との問いに、「とても必要だと思う」30.0%、「ある程度必要だと思う」60.0%と回答したのは、合計で9割に達し、ほとんどの人が、その必要性を感じていることがわかりました。さらにその中で、接客のために習得したい外国語上位3言語を尋ねたところ、「英語」が第1位、第2位に「中国語」、第3位に「韓国語」が挙げられました。あなた(回答者)の勤務先で行っている外国人観光客に対する取り組みについては、「メニュー・製品名・サービス名や価格の外国語表記」31.2%や「カード決済などのインフラ整備」10.0%など、ハード面での整備が着実に進む一方、「スタッフへの語学に関する自主学習のサポート」5.8%、あるいは「外国人観光客対応のための語学学習などの社内研修」4.8%といった、現場スタッフの外国語対応に関する取り組みはあまり行われておらず、ソフト面での遅れを示す結果となりました。

調査結果

今まで、外国人のお客様がお店や施設に来た時に、意思疎通が図れず困ったという経験がありますか? (単位:%)
意思疎通が図れなかった外国語は何語だったと思われますか? (単位:%)
外国人のお客様がお店や施設に来た時に、どのように対応しますか? (単位:%)
“外国語ができたら、もっと売上を伸ばせるかもしれない”と思った経験はありますか? (単位:%)
接客業において、外国語の習得は必要だと思いますか? (単位:%)
接客のために外国語を習得するとすれば、どの外国語を習得したいと思いますか?1位から3位までお選びください。 (単位:人)
第1位英語444
第2位中国語375
第3位韓国語249
第4位フランス語95
第5位スペイン語54
あなたの勤務先で行っている外国人観光客に対する取り組みを全てお選びください (単位:%)
  今年7月1日からの、中国人向け個人観光ビザ発給要件の大幅緩和を控え、今後中国人をはじめとする(今年7月1日からの、中国人向け個人観光ビザ発給要件の大幅緩和を控え、今後中国人を初めとする訪日外国人のさらなる増加が見込まれています。)訪日外国人のさらなる増加が見込まれています。「観光立国」を目指し、地域レベルでのインフラ整備が進む一方、店舗など現場で働くスタッフの外国語対応が今後の課題となりうることが、浮き彫りになりました。本調査は、訪日外国人が急増する中、接客を伴う国内サービスにおける外国語対応の現状を知ることを目的に実施したものです。調査の結果、「外国人のお客様が来たときに、意思疎通が図れず困った経験がある」という人が約8割、さらに半数以上が外国人のお客様に“受身“かつ“消極的”な接客態度を示すなど、現場スタッフが外国人および外国語対応への”壁“に直面していることが明らかになりました。一方、昨今急激に増加する中国人観光客をはじめとする訪日外国人の取り込みが、売上拡大の鍵となることも多くの方々が実感しており、「接客業において外国語の習得は必要である」と回答したのは全体の9割に上りました。「観光立国」を目指す上で、今後接客の場での外国語対応が一層要求されるといえます。
調査実施先:ロゼッタストーン・ジャパン(株)