全国のランナーの実態について調査

  • 調査期間
  • 2010/01/24~2010/01/31
  • 調査対象
  • 全国の年5回以上、週2回以下のペースでランニングを行っているランナー 927人
  • 調査方法
  • インターネット調査

調査結果の概要

ランニング歴を男女別に見ると、男性では「10年以上」25.1%が最も多くなっており、女性は「1~3年」33.3%に続いて、「6ヶ月未満」19.7%と、最近始めたケースが多くなっている傾向が示されました。ランニングの頻度については男女ともに「週1~2回」が3割以上と最も多く、日常生活の中で、ある程度コンスタントにランニングを行っている人が多くいることがわかりました。ランニングを始めたきっかけは、男女ともに、「健康維持のため」、「運動不足を感じて」が7割以上と圧倒的に多くなっておりますが、続く項目では、女性では「美容のため」31.6%が続き、男性では「健康診断の結果を受けて」11.0%が続くなど、差が出ています。また、大会への参加は、65%が「参加したことがない」と答えています。ランニングを始めたきっかけは、「健康維持」や「美容」など明確にあったはずなのに、現在は、「ランニングをする目的をもっていない」68%と答える人がおよそ7割に上りました。また走っていても「自分に合った走り方ができていない」50%、「(できているか)わからない」34%という人が84%、「ランニングで成果を出せてない」63%、「(出せているか)わからない」22%という人が85%と、ランニングを始めたけどどうしていいかわからなくなっている『迷走ランナー』が多く存在することが明らかになりました。さらに調査結果の分析を進めると、この迷走してしまうランナーにも大きく3つのタイプに分かれることがわかりました。もともとは「健康維持」や「ダイエット」などのランニングを始めるきっかけがあったはずなのに、現在は「目的をもっていない・わからない」と答えている人は70%にのぼり、また目的をもっていない人はその91%が「ランニングで成果を出せていない」、「わからない」と感じています。自分にあった走り方(ペース配分、距離、フォーム)で走っている人は16%程度で、多くのランナーは「わからない」34%、「できていない」50%と答えており、さらに走った実績や成果を客観的に管理し、目に見える形で残せていない(「記録していない」70%)ことが、迷走している原因の1つではないかと考えられます。ランニングについてもっと知りたいことの問いかけには、位が「走り方(ペース配分や距離、フォームなど)」43.6%、2位が「シューズの選び方」25.2%、3位が「目標の立て方」21.0%、4位が「走る場所、コース」17.6%、5位が「目標を達成するためのアドバイス」16.6%と続いています。

調査結果

ランニング歴(n=927) (単位:%)
ランニング頻度(n=927)(※定期かどうかは問わず) (単位:%)
ランニングを始めたきっかけ(n=927)(MA) (単位:%)
男性女性
健康維持のため80.075.9
美容のため2.531.6
運動不足を感じて75.472.6
知人に勧められて3.69.0
走る事が純粋に好きだから7.46.8
健康診断結果を受けて11.06.1
メディアで効能を知った3.45.3
流行っているので1.32.6
大会に出たいと思った4.94.4
その他3.65.5
大会への参加(n=927) (単位:%)
目的を持ってランニングをしていますか?(n=927) (単位:%)
自分に合った走り方ができていると思いますか?(n=927) (単位:%)
ランニングで成果を出すことができていますか? (単位:%)
ランニングで成果を記録していますか?(n=927) (単位:%)
ランニングについてもっと知りたいこと(n=927)(MA)(上位5位まで) (単位:%)
  近年のランニングブームを背景にランナー人口は2600万人と前年比12%の増加傾向にある中<出典:(財)日本生産性本部「レジャー白書2009」>、マルチスポーツブランドのアディダスジャパン(株)は全国のランナーで年5回以上、週2回以下のペースでランニングをしている方を対象にランニングの実態についてインターネット調査を実施しました。調査の結果から、「健康維持」や「美容」などの目的でランニングを始めたものの、現在は「ランニングの目的を持っていない」、また走っていても「自分に合った走り方ができているかわからない」、「ランニングで成果を出せていない」など、ランニングを始めたもののどうしていいかわからない“迷走ランナー”が多く存在することが明らかになりました。その要因として、ランナーそれぞれに合った目的が設定されておらず、また目的を達成するための方法について十分な情報を得られていないことが示唆され、結果の分析を進めると、メンタル面、管理面、アイテム面について専門的な観点からサービス、サポートを提供していくことが重要であることが考えられます。一方で、ランニングによって「自信が出た」、「前向きになった」、「友人や会話が増えた」という回答が挙がっており、ランニングが生活面に大きく影響していることも示され、ランニングは人生において変わりたい、成し遂げたいなど、あらゆることへ到達する近道になりうることが示唆されました。
調査実施先:アディダスジャパン(株)