2009年　10代が選ぶ重大ニュース

調査結果の概要

感性の鋭い10代の若者は2009年をどんな年と捉えたのでしょうか。全国の10代を対象に、今年の重大ニュースをアンケートしました。総合及び部門別（社会一般、スポーツ、文化芸能）と＜印象に残った流行語＞をまとめました。今年10代が最も関心を寄せたニュースは「政権交代」でした。選挙による政権交代が初めて実現したわけですが、投票で政権が変わるという現実は、投票権を持たない10代にとっても大きなインパクトを与えたようで、２位以下を大きく引き離しました。２位は「酒井法子　覚せい剤取締法違反で逮捕」。人気清純派女優がなぜ？という驚きとともに受けとめられたニュースでしたが、芸能人の事件が「政権交代」の次に来るというのが10代らしいところです。ただこの事件の本質は『蔓延する薬物汚染』という社会問題であり、その意味では10代のニュース感覚は大人とあまり違わないのかもしれません。３位は「市橋容疑者逮捕」。２年７ヵ月に及ぶ逃亡生活や整形手術が大きな関心を呼ぶことになりましたが、やはり逮捕まで長い時間が掛かってしまったことに釈然としない思いがします。世界的猛威の「新型インフルエンザ流行」は４位にランク。重症化、ワクチン接種、変種の発生など様ざまな問題が起こっており、今後も予断を許さない状況です。５位は突然の訃報だった「マイケル・ジャクソンさん死去」。数々の音楽的功績と同時にスキャンダルも報じられた人でしたが、年代を問わず世界中のファンが死を悼みました。６位は「オバマ大統領就任」。昨年から続くオバマ人気ですが、10代はわが国のリーダーとオバマ氏をどう比較しているのでしょうか。スポーツ関連では７位に「野球日本代表　ＷＢＣ２連覇」、９位に「ヤンキース・松井秀喜選手　ワールドシリーズＭＶＰ」と野球話題が入りました。特に、ここ数年ケガや故障に悩まされた松井選手の大舞台での素晴らしい活躍は、多くの野球ファンの心を掴みました。８位の「島根・女子大生遺棄事件」は、犯人がまだわからないということもありますが、被害者が同じ10代ということもあり、無関心ではいられないニュースです。そして10代にとっては小さい頃から親しんだ「クレヨンしんちゃん」の作者「臼井儀人さん死去」のニュースが10位に入りました。総合トップ10入り以外では、昨年から続く「経済不況」（６位）、５月から施行された「裁判員制度スタート」（７位）の他、公開でおこなわれ国民の大きな関心事となった「事業仕分け」も８位に入りました。総合トップ10入り以外では、「読売ジャイアンツ日本一」（３位）、「イチロー選手、９年連続200本安打」（４位）、「サッカー日本代表　南アＷ杯出場決定」（５位）など。この他、東京が立候補していたこともあり「2016年夏季五輪開催地にリオデジャネイロ」（６位）もランクインしました。印象に残った流行語１位は「トゥース」でした。今年ブレイクした人気のお笑いコンビ「オードリー」の春日さんがキメぜりふとして発するのがコレ。お笑い系の言葉がダントツの１位になるのが10代らしいところです。ただ２位以下は、「政権交代」（２位）、「草食系男子」（３位）、「新型インフルエンザ」（５位）といった言葉がランクインしており、10代は社会や政治に関する言葉にも注目していることがわかります。

調査結果