40歳以上で10年以上の喫煙者 喫煙と健康に関する実態調査(2) |
|
|
調査結果の概要
((1)より続く)過去に1回以上禁煙に挑戦した人のうち、身体的な不調を理由に挙げた人は29.6%で、60歳以上では43.1%と、他の年代に比べて目立って多い。また、COPDの疑いのある人(37.1%)はない人(17.3%)に比べて、ニコチン依存症の人(34.1%)は依存症でない人(15.1%)に比べ、身体的な不調を理由に挙げた人の割合が2倍以上であった。身体的な不調が理由で禁煙を試みた人に、その理由となった症状を尋ねたところ、「日常的に、せきがよく出るようになった」25.4%と「日常的に、たんがよく出るようになった」24.6%の2つが多く、年代別で見ると、40代を除いて、いずれの世代でも数値が拮抗している。また、ニコチン依存症でない人では、「せき」28.6%が「たん」14.3%の2倍であった(ニコチン依存症の人では各々拮抗している)。今後の禁煙意向を尋ねたところ、「今すぐ禁煙したい」と回答した人は13.2%。COPDの疑いがある人でも14.6%に過ぎず、96.5%とかなり高い割合でCOPDの疑いが認められた60歳以上でも、「今すぐ禁煙したい」は17.0%に留まり、様々な症状があるにもかかわらず、改善するために最も有効な手段である禁煙に対する意識の低さが示された。長期間にわたる喫煙習慣が原因で、COPD(慢性閉塞性肺疾患)という病気が引き起こされることを知っている人は33.5%。COPDの疑いがある人も33.0%で、全体的にCOPDの認知度が低いことがわかった(40代では40.5%と、他の年代に比べて多い)。