40歳以上で10年以上の喫煙者 喫煙と健康に関する実態調査(1)

  • 調査期間
  • 2009/06/29~2009/06/30
  • 調査対象
  • 喫煙歴10年以上・40歳~90歳の男女 600人(男女各300人)
  • 調査方法
  • インターネット調査

調査結果の概要

ファイザー(株)が実施した『喫煙と健康に関する実態調査』によると、回答者(喫煙者)のうち、COPDの疑いがある人は、61.7%。40代で20.0%、50代で68.5%、60歳以上では96.5%を占める。ニコチン依存症の人は、65.3%。40代で69.0%、50代で65.5%、60歳以上で61.5%となっている。うつ病・うつ状態の疑いのある人の割合を見ると、全体では13.2%。年代別で見ると40代で19.0%と、他の年代に比べると極めて多い。COPDの疑いがある人のうち、68.4%はニコチン依存症であることがわかった。また、ニコチン依存症の人のうち、16.8%はうつ病・うつ状態の疑いがあり、ニコチン依存症でない人の6.3%を大きく上回り、ニコチン依存症の人ほど、うつ病・うつ状態の可能性が高いことが明らかになった。タバコを吸う理由では、「タバコを吸うのが習慣になっているから」77.7%が最も多く、「ストレス解消のため」47.2%、「タバコを吸わないとイライラするから」34.0%が続いている。喫煙の影響として気になること(「非常に気になる」と「少し気になる」の合計割合)では、「自分の健康被害」78.5%よりも「タバコ代がかかること」を挙げた人が最も多く、81.0%だった。過去に禁煙に挑戦した回数は、「1~3回」55.8%が半数以上であった(40代で59.0%、50代で61.5%、60歳以上で47.0%)((2)に続く)。

調査結果

肺の生活習慣病COPD(慢性閉塞性肺疾患:慢性気管支炎・肺気腫)
  COPD(Chronic Obstructive Pulmonary Disease)は、喫煙習慣が主な原因となる肺の生活習慣病で、以前は肺気腫や慢性気管支炎と呼ばれていたものを包括した新しい病名。現在、世界には6億人がCOPDに罹患しており、2020年までには世界の死亡原因の第3位になってしまうと推計されている。COPDは徐々に呼吸機能を低下させる肺疾患で、進行すると息切れから日常生活に支障を来し、酸素吸入や死に直結する疾患である。年に1回~数回、疾患の憎悪を起こし、入院を必要とする憎悪患者では、その1年後生存率は約6割といわれるほど深刻。急性憎悪はそのたびに呼吸機能の低下を加速するといわれている。

ニコチン依存症
  ニコチンのもつ強い依存性により、心理的・身体的にニコチンに依存してしまい、ニコチンを摂らずにはいられない状態。
COPDの疑いがある人の割合(“COPD質問票”によるチェックの結果、疑いがありと判定された人の割合)
ニコチン依存症の人の割合(ニコチン依存症を判定するテスト“TDS”によるチェックの結果、ニコチン依存症と判定された人の割合)
うつ病・うつ状態の疑いのある人の割合(“こころとからだの質問票“によるチェックの結果、疑いがありと判定された人の割合)
COPDの疑いがある人のニコチン依存症の割合
ニコチン依存症の“うつ病・うつ状態の割合
あなたがタバコを吸う理由は何ですか?(n=600)(MA)
あなたの喫煙による影響として、以下のそれぞれの項目はどのくらい気になりますか?(n=600)(SA)
あなたは過去、何回禁煙に挑戦しましたか?(n=600)
((2)へ続く)
調査実施先:ファイザー(株)