2009年度新入社員に見るゆとり世代の特徴(2) |
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調査結果の概要
((1)より続く)上司の仕事で一番大事だと思うものについて、「部下の報告を受ける」、「部下に指示を出す」、「部下からの相談にのる」という三択で尋ねると、「部下に指示を出す」の回答についてゆとり世代が41.4%ある一方、22歳以上では30.2%と、11ptも開きがある。また、同様に、上司に仕事の相談をする場合に、「指示」、「判断」、「意見・アドバイス」のどれを求めるのが適切だと思うかを聞くと、「意見・アドバイスを求める」が多数を占めるものの、「指示を求める」についてゆとり世代は22歳以上の層より高い数値が出てた。ゆとり世代が上司の「指示」に対する意識が強いことは明らかで、できるだけ手順を紐解いて指導、あるいは自分なりに考えて行動するように『指示』すること、主体的に働くことの必要性を説くことなどが必要になりそう。また、新入社員のうちから仕事を任せられることについて不安か、やる気が出るかを二者択一で尋ねると、22歳以上の層に比べて、「不安である」70.0%が高くなっている。これは年齢の違いによる影響も考えられるが、ミスを避けようとする意識があるのかもしれない。働くうえでの不安を聞いた質問では、「職場での人間関係」65.5%、「仕事の進め方」45.3%、「担当業務の内容」44.6%などが上位。順位では22歳以上の層と大きな違いはないが、個別の選択肢でみると、「職場での人間関係」と「リストラ」については、22歳以上より不安が強くでている。現実的な仕事観で『手に職を』という意識は、この「リストラ」に対する不安が22歳以上の層より高いことからも伺うことができる。定年退職の年齢を聞いた質問では、ゆとり世代は「60歳」35.0%という回答が多く見られる。同じ会社にとどまり、できれば早く引退したいという考えが見え隠れしている。最後に、年功序列と成果主義のどちらを望むか二者択一で聞くと、ゆとり世代は年功序列(50.7%)が成果主義(49.3%)を上回っていた。
調査結果
- 定年退職の年齢は何歳くらいが適当だと思いますか?
- 年齢や在職年数に応じて昇進や待遇が決まる年功序列的な人事制度と業績に応じて決まる成果主義的な人事制度では、どちらを望みますか?
学習内容の削減や完全週休二日制など「ゆとり教育」を受けた世代について、1987年度生まれが“ゆとり第一世代”と言われている。順調に進むと、“ゆとり第一世代”は現在大学4年生で、来年から大卒社員でもこの世代が社会に出ることになる。一方で、高校卒業、あるいは高等専門学校や短期大学の卒業者は、すでにこのゆとり世代が社会に出ている。 学校法人産業能率大学は毎年、産能マネジメントスクールにおける新入社員研修の参加者を対象に調査を行い「新入社員の会社生活調査」としてまとめており、今年度は6月に発表した。そこで、今年度の新入社員調査について、「ゆとり世代」(21歳以下)と、それ以外の世代の意識を比べてみた。なお、同じ“新入社員”ではあるが、ゆとり世代は高卒・高専卒・短大卒、それ以上は大卒であり、サンプルにやや偏りがあることに留意が必要。 【この資料に関するお問い合わせ先】
学校法人産業能率大学 企画広報部企画広報課 担当:秋山
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