自殺実態調査(概要版)-自死遺族からの聞き取り調査-

  • 調査期間
  • 2008/08/下旬~2009/03/31
  • 調査対象
  • 調査方法
  • 聞き取り調査

調査結果の概要

都が自死遺族に対して行なった聞き取り調査によると、故人の生前の自殺未遂の経験について、「あり」の方は34.0%、「なし」の方は54.0%であった。『死にたい』『消えたい』など自殺をほのめかすような発言について、「あった」方は40.0%、「なかった」方は40.0%、「分からない」は18.0%。また、故人が他にも自殺のサインを発していたと思われる方は60.0%であった。そのような中で、『死にたい』をほのめかす発言のあった方や、その他にも自殺のサインを発していたと思われる方のうち、その当時でもそれが自殺のサインだと思ったかについて、「思った」が22.2%、「思わなかった」が61.1%であった。故人が亡くなってから半年間の間に、故人が亡くなったことにより困ったこと、悩んだことが「あった」が94.7%で、具体的な悩みの内容は、「ご自身の身体、心の悩み」72.2%が最も多く、次いで「身内・親戚との関係」44.4%、「家族の健康状態の悩み」30.6%の順となった。直後の感情として、最も多かったのが「悲しみ」で78.9%、次いで「驚き」57.9%、「自分のせいではないか(自責の念)」55.3%、「絶望感」、「悔しさ」がそれぞれ47.4%と続いた。故人の生前と比べた現在の感情については、最も多いのが「悲しみ」44.7%、次いで「悔しさ」、「自分のせいではないか(自責の念)」、「疑問」がそれぞれ36.8%であった。遺族のつどいの存在を知っているかについて、「知っている」は81.6%であった。行政、民間団体への支援の要望については、「同じ体験をした人と話がしたい」、「必要な手続き、受けられる補助などに関する情報提供」がそれぞれ42.1%で最も多く、次いで「相談窓口の対応改善」31.6%であった。

調査結果

※調査対象
(1)自殺者に関する調査
遺族への訪問面接を行なったうち、亡くなった当時に都内に在住しているか、または都内に在勤・在学していた自殺者は、50名であった。(男性36名、女性14名)
(2)自死遺族に関する調査
訪問面接を行なったうち、調査時点において、都内に在住している自死遺族は、38名であった。
自殺未遂の経験(n=50) (単位:%)
“死にたい”“消えたい”など自殺をほのめかす発言の有無(n=50) (単位:%)
その他の自殺のサインの有無(n=50) (単位:%)
その当時でもそれが自殺のサインだと思ったか(n=36) (単位:%)
故人が亡くなったことによる悩みの有無(n=38) (単位:%)
悩みの内容(n=36)(複数回答)(上位5位) (単位:%)
直後(故人が亡くなってから3ヶ月後までの間)の感情(n=38)(複数回答)(上位10位) (単位:%)
(故人の生前と比べた)現在の感情(n=38)(複数回答)(上位10位) (単位:%)
遺族のつどいの認知度(n=38) (単位:%)
要望について(n=38)(複数回答)(上位5位) (単位:%)
調査実施先:東京都福祉保健局 保健政策部 保健政策課