産業カウンセラー151名に聞く「非正規雇用」

  • 調査期間
  • 2008/10~2008/11
  • 調査対象
  • 産業カウンセラー 151人
  • 調査方法
  • インターネット調査

調査結果の概要

(社)日本産業カウンセラー協会は、協会所属の産業カウンセラーを対象に「非正規雇用」に関するアンケート調査を行いました。それによると、非正規職員・従業員から、または非正規職員・従業員についての相談を受けたことがある産業カウンセラーは77.5%に上りました。具体的な不安や悩みに関する相談として最も多かったのは、仕事については、「正社員と仕事の内容が同じなのに処遇は低い」63.2%。職場の人間関係では、「身分に由来する人間関係の悪さ・トラブル(正社員との交流が無いなど)」53.8%。メンタルでは、「モチベーション・やる気の低下・喪失」69.2%が挙げられました(ちなみに、経済的なことでは、「将来にわたっての全般的な経済不安」58.1%。健康・福祉面では、「保険・年金についての不安」36.8%が1位となっています)。非正規雇用者に関して、産業カウンセリングの観点から、重要と考えているものを尋ねたところ、「相談窓口へのアクセス整備」59.6%、「社員・従業員の人権意識の向上」55.6%、「多様な働き方を認める社会風土の育成」51.7%、「企業の人権意識の向上」51.0%などが上位を占めました。企業が設置している相談窓口の中には、非正規雇用者が利用できないものもあります。企業内外で、相談の場を作り、正規・非正規にかかわらず、情報提供をしていくことが重要です。

調査結果

非正規職員・従業員から、または非正規職員・従業員についての相談を受けたことはありますか。 (単位:%)
  「ある」と回答した産業カウンセラーに、相談者(たち)の年代を尋ねたところ、「30代」88.9%が最も多く、「20代」77.8%、「40代」67.5%、「50代」41.9%、「10代」「60代」同17.9%、「70代以上」1.7%という順になりました。職業形態では、「派遣社員」67.5%と「契約社員」62.4%が目立ち、「パート。アルバイト」54.7%、「請負」20.5%、「その他」30.8%と続いています。相談者の性別を問うと、「女性のほうが多い」40.2%、「男性のほうが多い」33.3%、「女性のみ」15.4%、「男性のみ」3.4%、「分からない」7.7%という結果になりました。また、相談件数について、印象を教えてもらうと、「増えていると思う」が71.8%で圧倒的に多く、「減っていると思う」は0%、「変わらないと思う」は17.9%、「分からない」は10.3%でした。
具体的な不安や悩みについての相談で、下記に該当があればお選びください。(複数回答可)
■仕事について (単位:%)
■職場の人間関係 (単位:%)
■メンタル (単位:%)
非正規雇用者に関して、産業カウンセリングの観点から、あなたが重要と考えているものをお教えください。(複数回答可)(上位10位) (単位:%)
調査実施先:(社)日本産業カウンセラー協会