不景気ニッポン「家庭生活の変化」アンケート

調査結果の概要

百年に一度の不況は、家庭の暮らしにどのような影響を及ぼしているのでしょうか。化学メーカーの(株)クラレでは関東・関西の主婦500人を対象に、この半年間の余暇や消費行動の変化についてインターネット調査を行いました。まず、家族の余暇の過ごし方について尋ねると、『日帰りのレジャーやドライブ』は４割が「減った」40.0％と回答。高速道路料金のＥＴＣ割引が話題となっていますが、お出かけはひかえている様子がうかがえます。『家族そろって近場で外食』は「増えた」8.2％、「減った」45.4％で、日帰りレジャーより更に減少傾向が顕著です。夫婦の時間は？夫の帰宅時間は「早くなった」25.8％が「遅くなった」15.6％を上回っています。また、夫との会話は「増えた」18.0％、「減った」14.6％で、会話の増えた夫婦の方が多いことが分かります。この半年で、ご家族が自宅で済ますことが増えたものを教えてもらうと、「DVDで映画鑑賞」30.6％、「ホットプレートで焼肉」22.2％、「ワイシャツの洗濯」21.4％などが上位となりました。東西別では「手作りパン」は同等の比率ですが、「手作りのケーキ」は関東（15.2％）、関西（25.2％）、「手作りのたこ焼き」は関東（10.0％）、関西（16.8％）と、いずれも関西の方に自家製傾向が高くなっています。食事や娯楽を家庭内で完結させる生活防衛型の消費行動は「巣ごもり消費」と呼ばれていますが、自分の家庭に「巣ごもり消費」の傾向があると答えた人は56.0％で、半数以上が「巣ごもり」の実感を持っています。年齢別では、30代（61.1％）が最も多く、50代以上（49.2％）だけが半数以下となっています。その生活をどのように感じているのか？聞くと、家族も主婦も「嫌々やっている」は少数で、「巣ごもり消費」を積極的に楽しんでいる家庭が多く見られます。20代は「自分は楽しんでいる」と答えた人が７割近く（69.9％）もいます。40代は「家族は楽しんでいる」36.2％、「自分は楽しんでいる」50.7％でどちらも他の年齢層より低い比率となっています。家計のポリシーを５つのことわざの中から選んでもらったところ、「果報は寝て待て」44.2％が１位となり、年齢層が高くなるにつれて増え、ベテラン主婦は百年に一度の不況の下でも『慌てず騒がす』の自然体を大切にしているようです。反対に「ちりも積もれば山となる」は20・30代の方が多く、若い世代ほど節約行動には積極的です。

調査結果