第3回 子育て生活基本調査(幼児版)

  • 調査期間
  • 2008/09~2008/10
  • 調査対象
  • 首都圏、地方/郡部在住の幼稚園児・保育園児(3歳~6歳)を持つ保護者6,131人のうち母親5,884人
  • 調査方法
  • 自記式質問紙調査

調査結果の概要

Benesse教育研究開発センターが行った標記の調査によると、家庭でのしつけや教育方針について、5年前と比べて、「朝起きる時間や夜寝る時間など規則正しい生活リズムが身につくようにしつけている」「手作り料理を食べさせる」を心がける母親が増加(5年前よりも10ポイント程度増加)。家庭でのしつけや教育に熱心な母親が増えたことがわかる。子育てに関する情報源をたずねたところ、上位に挙げられた「自分の親」「配偶者」などの比較的身近な人のポイントが上がっている。子育ての悩みや気がかりとして、今回の調査では、5年前と比べて「食の安全性」を選択する割合が14.4ポイントも増加した。近年の食に関するさまざまな事件を受けて、食に対する不安は高まっているようだ。悩みや気がかりの中でもっとも多いのは、5年前と同様に「犯罪や事故に巻き込まれること」であり、7割強の人が選択している。家庭で子どもと一緒にすることで、「ほとんど毎日」と回答した母親の割合が高かったのは、「子どもと一緒に遊ぶ」48.8%でおよそ半数に及び、また、4人に1人の割合で「絵本や本の読み聞かせをする」25.7%母親がいることが明らかになった。習い事をしている子どもの割合は、2003年と比べてわずかに増加した。習い事の内容をみると、「定期的に教材が届く通信教育」が最も多く、4人に1人が利用している。また5年前と比べると、「スイミングスクール」はほとんど変化がないのに対して、「スポーツクラブ・体操教室」の割合は6.0ポイント増加した。一方、「英会話などの語学教室や個人レッスン」は、この5年間で3.5ポイント減少した。幼稚園・保育園選びで重視したことをたずねたところ、「保育内容・教育内容がよい」「園長や先生が信頼できる」という回答が増加した。子育てやしつけに関する意識を見ると、この5年間で、「子育ても大事だが、自分の生き方も大切にしたい」と考えている母親が7.1ポイント減少していることから、母親の自分の生き方より子育てのほうを優先する様子がうかがえる。

調査結果

  ※( )内の数値は、2003年の第2回調査のものです。  
あなたのご家庭ではお子様を育てていく上で、とくに心がけていることがありますか。(経年比較) (単位:%)
現在、あなたは“お子様のしつけや教育”についての情報をどこから(誰から)得ていますか。(経年比較) (単位:%)
お子様やあなたご自身のことについて、“悩みや気がかり”がありますか。(経年比較) (単位:%)
あなたのご家庭では、お子様と次のようなことをどれくらいしますか。(首都圏)(n=3,069) (単位:%)
現在、お子様は習い事、スポーツクラブ、通信教育などを利用していますか。(経年比較) (単位:%)
お子様はどのような習い事をしていますか。(首都圏)(n=3,069)(上位5位まで) (単位:%)
お子様の通う幼稚園や保育園を選ぶときにどのようなことを重視しましたか。(経年比較) (単位:%)
AとBの子育てに関する2つの意見のうち、あなたのお気持ちに近いほうはどちらですか? (単位:%)
子育ても大事だが、自分の生き方も大切にしたい56.7
(63.8)
41.8
(34.5)
子どものためには、自分が犠牲になるのはしかたない
いい母親であろうとして、かなり無理をしている13.3
(13.1)
85.0
(85.1)
とりわけ、いい母親であろうとはしていない
もしかしたら、子どもを十分に愛していないかもしれない25.7
(27.1)
72.7
(70.8)
子どもを十分に愛している自信がある
子どもの進路は、将来、子ども自身に任せるべきである86.3
(89.0)
11.8
( 9.3)
子どもの進路は、親が責任をもって考えるべきである
世間で名の通った大学に通ってほしい21.2
(18.1)
77.0
(79.8)
大学進学や学校名にはこだわらない
わがままを言ったら、たたいてでもしつける30.8
(34.2)
65.0
(62.4)
わがままを言ったら、わかるまで言葉でさとす
調査実施先:Benesse教育研究開発センター