就職氷河期世代が物申す(1)~就職氷河期世代が見た昨今の雇用情勢~

  • 調査期間
  • 2009/03/16~2009/03/18
  • 調査対象
  • 29歳~33歳の正規従業員の男女 1,000人(男女各500人)
  • 調査方法
  • インターネット調査

調査結果の概要

学校法人産業能率大学が、29歳から33歳の正規従業員(就職氷河期世代)を対象にまとめた調査によると、就職氷河期の再来とも言われる最近の厳しい就職環境を、自身が就職活動を行ったときと比較して、「今のほうが大変」であると感じている人が31.6%で、「自分のときのほうが大変」の17.0%を大きく上回っている。就職活動に取り組む視点-業種を絞るべきか2択で尋ねた結果、「業種を限定せず、広い視野を持つ」62.2%が、「目標を定めて業種を絞る」37.8%を大きく上回った。ただし男女別で差があり、男性は2つの項目がほぼ半数であるのに対し、女性は7割が限定しないことを勧めている。就職氷河期に内定を獲得するために、とるべき行動は、「自分がやりたいことを明確にする」を全体の54.4%が選択。まずは自分がやりたいことを明確にし、それを軸として、広い視野を持った就職活動が重要ということのようだ。次に就職活動をする上で必要な『就活力』について尋ねると、「面接力」が圧倒的な支持を受け、全体の66.2%が選択。2位以下は、「自己分析力」44.6%、「忍耐力」23.2%が続く。いくつも会社を受けたけど、結局、自分の希望する業種・職種の企業には受からなかった…そんなとき、就職すべきかどうか。就職氷河期世代の88.7%は「就職すべき」と回答している。『正社員採用ゼロ』とした企業に対してどう思うかを尋ねると、最も多かった回答は「やむをえない」の42.1%だった。『内定取り消し』を行った企業に対して、どのように思っているかを尋ねた。多かった順に、「新卒を採用できないという自社の状態を事前に認識しておくべきだった」35.6%、「内定を出したからには、採用すべきだ」32.2%となった。『正社員採用ゼロ』では42.1%あった「やむをえない」という回答が、『内定取り消し』では19.5%に留まり、内定取り消しは認めがたいという意見が大勢を占めている。『派遣切り』の責任はどこにあると思うか?聞いたところ、「法律など制度」32.5%との回答が「派遣社員の自己責任」28.5%を上回った((2)に続く)。

調査結果

あなたが就職活動をしていた頃と比較して、現在の就職状況をどのように思いますか?(全体) (単位:%)
就職活動は、どのような視点で取り組めば良いと思いますか? (単位:%)
就職氷河期に内定を獲得するために、とるべき行動な何だと思いますか?2つまでお選び下さい(全体) (単位:%)
就職氷河期に内定を獲得するために、必要な『就活力』を2つまでお選び下さい(全体) (単位:%)
自分の希望する業種・職種でなくても就職すべきだと思いますか? (単位:%)
『正社員採用ゼロ』とした企業に対してどう思いますか? (単位:%)
※帝国データバンクの調査によると、2009年度(2009年4月~2010年3月入社)に正社員(新卒・中途)の
   採用を予定していない企業は45.9%に上ることが明らかとなった。2008年度は30.4%だったことから、
   15.5ポイント増加したことになる。
『内定取り消し』について、内定を取り消した企業をどう思いますか?(全体) (単位:%)
※文部科学省の調査によると、2009年3月卒業生(大学、短大、専修学校等)に対する内定取り消し件数
   は、2009年1月5日現在で753人にのぼることが明らかになった。この事態を受けて、大学によっては内
   定取り消しとなった学生の卒業を1年延期するといった措置を取るところも出た。
『派遣切り』の責任はどこにあると思いますか?(全体) (単位:%)
((2)に続く)
調査実施先:学校法人 産業能率大学