裁判員制度に関する調査 |
|
|
調査結果の概要
(株)バルクでは、20代から60代の男女を対象に、裁判員に関する調査を行なった。その結果を見ると、裁判員制度について、およそ7割以上の人が「ある程度内容を知っている(「内容までよく知っている」9.4%+「ある程度内容を知っている」61.8%)」事がわかった。年代別で見ると、「内容までよく知っている」は20代が最も高く、13.8%であるのに対して、30代が一番低く5.7%となっている。「ある程度内容を知っている」のは40代、60代以上と20代がいずれも6割を超え、それぞれ66.2%、63.0%、62.4%となった。現在の裁判に対する印象の回答を男女別に見ると、「判決まで時間がかかる」が一番多く、女性が59.8%、男性が58.3%となっている。次位は「改善したほうがよい」(女性31.8%、男性41.2%)、「難しそう」(女性36.4%、男性21.7%)、「何をやっているのかよく分からない」(女性31.2%、男性21.6%)。男性より女性の方が、マイナスイメージを強く持っている模様。日本の裁判員制度の導入について、「賛成である」は18.1%、「反対である」は21.6%となっており、賛成の人より、反対の人が多く、「賛成である」は、20代と40代が多く、それぞれ21.1%、22.0%。「反対である」と答えた人は50代が一番多く、28.1%となった。50代、60代以上は、慣れない事への抵抗感があるのか、やや反対の意見が多くなっている。自身が裁判員に選ばれる事について、「選ばれて進んでやりたい」は8.6%、「選ばれてもいい」は19.0%、「選ばれれば、その時は仕方がない」は37.7%、「選ばれたくないし、やりたくない」は33.0%、「どうせ選ばれないから、まったく関心がない」は1.7%となってます。裁判員は「やりたい」という積極派より、「やりたくない、仕方がない」という消極派が多かった。年代別で見ると、「選ばれて進んでやりたい」と答えた人は20代(11.5%)が一番多く、「選ばれてもいい」も20代が多く、22.0%となっている。「選ばれれば、その時は仕方がない」と答えた人は60代以上と30代が多く、それぞれ、41.7%、40.0%。「選ばれたくないし、やりたくない」は、50代が多く、41.4%。20代と30代は裁判員制度に前向きに取り組もうとしている様子が窺える。裁判員をやりたい理由として、男性では「国民の当然の義務として協力したいと考えるから」、女性では「めったにない良い経験ができると思うから」、反対にやりたくない理由としては(男女ともに)、「人を裁くことに抵抗があるから」56.7%が1位に挙げられた。
調査結果
- 貴方自身が裁判員に選ばれる事についてどう思いますか? (単位:%)
- 貴方が裁判員をやりたいと思う理由は何ですか?(前問で、裁判員を「選ばれて進んでやりたい」「選ばれてもいい」と答えた人) (単位:%)
男性 女性 滅多にない良い経験ができると思うから 43.1 47.3 国民の当然の義務として協力したいと考えているから 47.1 33.0 裁判での判断がこれまでより公正になると思うから 42.0 38.4 裁判そのものに興味があるので、良いチャンスと思うから 40.2 41.1 社会に貢献できると思うから 37.4 33.9 社会勉強ができると思うから 29.9 36.6 - あなたが裁判員をやりたくないと思う理由は何ですか?(「選ばれたくないし、やりたくない」と答えた人) (単位:%)
男性 女性 人を裁く事に抵抗があるから 51.6 60.6 時間を取られ、生活や仕事に影響するから 45.2 37.4 法律の知識がないから、よく知らないから 33.1 42.4 有罪・無罪の判決が難しそうだから 26.8 37.9 関係者に逆恨みされたら怖いから 28.0 32.5 犯罪者と向き合うのは心理的に不安であるから 18.5 32.0 自分の意見を述べたり、討論するのが苦手だから 19.7 30.5 裁判の内容を理解できる自信がないから 15.9 32.5