調査結果の概要
アサヒビール(株)のお客様生活文化研究所は、首都圏在住の15~69歳の単身世帯男女を対象としたアンケート調査と、同男女を対象とした食卓写真調査を行いました。この結果、食生活が充実していると「感じている」人は、家族世帯では60%であるのに対し、単身世帯では34%と3分の2程度に留まり、大きな差が見られました。また、食生活が健康的であると「感じている」人も、家族世帯が56%なのに対し、単身世帯は38%と20ポイント近くの差があります。単身世帯では、今後充実させたいものとして「食生活」を挙げる人が51%と半数以上。これは家族世帯の42%を10ポイント近く上回っており、単身世帯は、『食生活を向上したい』という意欲は高く持っているようです。しかし、実際には、「理想の食生活<心がけている事>」と「現実の食生活<実践している事>」のギャップが大きいのが現状。特に単身世帯が気にしているのは「栄養バランス」と「味」。例えば、平日の夕食について「栄養バランスが取れている事」を<心がけている>人は45%なのに対し、<実践している>人は25%。理想と現実には20ポイントもの差があり、思い通りにはいかない単身者の食生活の様子が垣間見えます。そのような状況が背景にあるためか、単身世帯が健康のために意識して摂る飲食物を聞いたところ、「野菜ジュース」や「ミネラルウォーター」、「100%果汁飲料」といった自然素材の飲料や、「栄養補助食品」、「栄養ドリンク」など栄養補給のできる機能のある飲食物といった、調理がいらず手軽にとれる健康系食品・飲料の摂取が、家族世帯に比べて高いスコアを獲得。特に「野菜ジュース」に関しては37%(家族世帯は26%)が意識的に摂取している事から、単身世帯がこれらの飲食物を、食生活のバランス補正のため積極的に活用している事がわかります。食生活を世代別に見ると、40代以下と50代以上では、まず食事のとり方が全く違う事が明らかになりました。例えば、朝食の摂取率を見ると、男性30・40代では3割程度に留まっています。これに対して、50代以上では男性は68%、女性82%と大半の人が「毎日必ず食べる」と答えており、大きな差があります。 また、平日の夕食の調理率を見ても、40代以下では、約6~8割の人が「できあいのもの」や「外食」で済ませているのに対して、50代以上では男性の44%、女性の53%が「ほとんど調理」したものを食べています。
調査結果
※ (1) 2008年7月4日~7月14日(アンケート調査)
首圏在住の15歳~69歳の男女個人(単身世帯 計168人/家族世帯 計882人)(2) 2008年7月10日~7月20日(食卓写真調査)
首都圏在住の15歳~69歳の単身世帯男女個人 46人- 貴方の食生活は充実していますか/健康的ですか? (単位:%)
- 今後充実させたいものは何ですか? (単位:%)
単身者全体
(n=168)家族世帯全体
(n=882)健康の維持や体力の増進 54 60 自由時間、休暇を楽しむ事 52 62 食生活 51 42 知人、友人と付き合う事 45 43 住まい 44 48 時間的な余裕を持つ事 39 51 - 食生活で心がけている事/実践している事は何ですか?(単身者全体:n=168) (単位:%)
心がけている事 実践している事 味が良い事 57 42 栄養バランスが取れている事 45 25 調理の手間がかからない事 38 33 主菜と副菜が揃っている事 35 31 手作りである事 31 30 食事にかかる費用を抑えられる事 30 24