第一生命経済研究所「小学生が放課後を過ごすための施設の充実に向けて」

  • 調査期間
  • 2007/11
  • 調査対象
  • 全国の小学生の子供を持つ母親 780人
  • 調査方法
  • 質問紙郵送調査法

調査結果の概要

(株)第一生命経済研究所では、全国の小学生の子供を持つ母親を対象に、標記についてのアンケート調査を実施した。まず、放課後を過ごすための施設の利用状況を尋ねたところ、現在利用している人は11.3%。一方、利用していない人は88.3%を占めた。これを、子供の学年別に見ると、1、2年生では約2割が「現在利用している」と回答しており、学年が上がるにつれて、その回答割合は低下する。また、母親の就労状況別に見ると、「現在利用している」との割合は、「正社員・正職員」40.7%では約4割だが、「パート・アルバイト」11.8%では約1割、無職では5%程度となっている。放課後を過ごすための施設に必要な機能は、現在の利用施設の種類に関わらず、また、利用している人も、していない人も「子供の安全管理」を第一に挙げており、また、いずれの利用状況でも「遊びのサポート」や「道徳心・社会性の育成」、「人間関係を築く能力の育成」の回答が4割以上を占めている。放課後を過ごすための施設を「現在利用していない」人の利用意向について見ると、学童保育、全児童施設を問わず、「利用したい」30.0%との回答は3割。子供の学年別に見ると、「利用したい」との回答は、学年が下の方が高くなっているが、4、5年生でも3割に近い。母親の就労状況別では、「利用したい」との回答は、『有職で、帰宅時間が16時過ぎ』40.3%という人が最も高い一方、『無職』の人も約3割が「利用したい」27.2%としている。さらに、過去の利用経験別に見ると、『学童保育』や『全児童施設』を利用した事がある人の約半数が「利用したい」47.9%/45.1%と回答している。また、これまで利用した事がない人でも、約4人に1人は「利用したい」24.6%と考えている事が明らかになった。

調査結果

放課後を過ごすための施設の利用状況
<全体> (単位:%)
 ※「現在利用している」学童保育(40人)、全児童施設(46人)、その他(3人) 
「現在利用していない」「過去に利用した事がある」22.2%
「全く利用した事がない」64.1%
<現在利用している:子供の学年別・母親の就労状況別> (単位:%)
子供母親
1年生17.8正社員・正職員40.7
2年生19.5パート・アルバイト11.8
3年生13.4無職5.2
4年生2.5
5年生4.0
6年生1.9
放課後を過ごすための施設にとって必要な機能(施設の利用状況別) (単位:%)
学童保育の利用者全児童施設の利用者利用意向のある人
子供の安全管理92.593.582.1
子供の体調管理45.030.4  8.7
遊びのサポート10.047.847.3
学習のサポート27.521.744.0
道徳心・社会性の育成45.043.552.2
人間関係を築く能力の育成45.043.559.4
放課後を過ごすための施設の利用意向(現在利用していない人)
<全体・学年別> (単位:%)
<母親の就労状況別> (単位:%)
<過去の利用経験別> (単位:%)
  http://group.dai-ichi-life.co.jp/dlri/ldi/news/news0812.pdf  
調査実施先:(株)第一生命経済研究所