調査結果の概要
世界最大のオンライン旅行会社Expedia(本社:米ワシントン州)及びExpediaの日本向けサイト、エクスペディア・ジャパン(東京都港区)では、日本と欧米の主要8カ国において、男女有職者を対象にした有給休暇(休祝日、社休日を除く)に関する調査を実施した。その結果、日本人の有給休暇の平均取得日数は8日で、調査国中で最低という事が明らかになった(左下の【参考データ】を参照)。有給休暇の日数の満足度に関しては、「足りない」49%と感じている日本人(以降、人と称する)がおよそ5割で、『充分(「満足している」44%)』または「多過ぎる」8%と考えている人と殆んど同じという結果になった。有休を全て取得できない理由を挙げてもらうと、「仕事が忙しく、取っている暇がない」39.5%が最も多く、次いで「もしもの病気や急用などのために残しておきたい」34.1%、「上司や同僚があまり休暇を取っていないため、取りづらい雰囲気がある」24.0%などが挙げられている。一方で「特に必要性を感じない」20.2%という意見も少なからず見られた。有給休暇をもっと取得できるようになるにはどうすれば良いのだろうか?最も多かった回答は「経営者や上司がもっと有給休暇を取る事を奨励してくれれば取る」45.9%であったが、その一方で、「自分が取ろうと思えば取れる」41.9%という意見も多く見られた。この事から、『有給休暇を取ろうと思えば取れない訳ではないが、仕事も忙しく、何となく職場の雰囲気としても取りにくいため』、低い有給休暇の取得率になっていると言えそうだ。自身の上司の有給休暇取得の状況については、「部下に休みを取るように奨励し、自分たちも取っている」27%という人がおよそ4人に1人の割合であるが、同じく「仕事が忙しすぎて、殆んど休暇を取っているとは思えない」という上司も27%で、さらに、「部下には休みを取るように奨励しているが、自分たちは取っていない」11%や「仕事が人生の全てのようで、殆んど休暇を取っていない」同11%など(合計すると、休暇を取らない上司は49%に)、上司が仕事をしているのに、部下である自分が取るのは気が引けると思われる(2に続く)。
調査結果
<調査概要>
全国の20歳~59歳の男女有職者(自営業、公務員含む。マクロミルモニタ会員の方)516人を対象に、2008年7月から8月にかけてインターネット調査。
その他の国については2008年3月に、Harris Interactiveによるインターネット調査。アメリカでは18歳以上の男女就業者1,617人を、欧州では16歳以上の男女就業者を(内訳は、英国:506人、フランス:527人、ドイツ:467人、スペイン:578.人、イタリア:588人、オランダ:459人、オーストラリア:579人)対象としている。- 【参考データ】
有休所得の平均付与日数 平均付与日数のうちの
平均取得日数フランス 37 34 イタリア 33 27 スペイン 31 27 オーストラリア 28 24 オランダ 28 24 ドイツ 27 25 イギリス 26 23 日本 15 8 アメリカ 14 13 ※ 日本人が年間に付与される有給休暇の平均日数は15日で、最も多く付与されているフランス(37日)の半分以下で、今回の調査国のうちではアメリカ(14日)に次いで2番目に少ないという結果になった。また、1年間で実際に取得した有給休暇日数は8日で、最大となるフランス(34日)の1/4以下、付与日数では最下位となったアメリカの13日よりも少なく、調査国の中で最低となった。 - 有給休暇日数の満足度(全体) (単位:%)
※ 足りないと感じている(「足りないと感じている」+「どちらかと言えば足りないと感じている」)人の割合:49% 多過ぎると感じている(「どちらかと言えば多過ぎると感じている」+「多過ぎると感じている」)人の割合:8% - 有給休暇を全て取得できない理由(MA) (単位:%)