脳(アタマ)の健康とその衰えを実感する「アラ?現象」に関する意識 |
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調査結果の概要
サントリー(株)健康科学研究所では、40代から60代の男女を対象に表記の調査を行なった。本調査から得られた主な結果を見ると、脳(アタマ)の健康に「自信がある」という人は56.6%で、男女別で比べると、男性62.6%の方が女性50.6%より自信を持っている(ちなみに女性では「自信がある」50.6%と「自信がない」49.3%との回答割合が拮抗している事に目を引かれる)。脳(アタマ)の健康の衰えを『アラ?現象』と定義してその内容を尋ねると、脳の衰えを最も実感するのは「人の名前が出てこない」78.5%であった。この『アラ?現象』の発生を実感している人は80.3%と極めて多く、特に男性77.3%より女性83.3%で多く、また、(『アラ?現象』の)増加への不安を抱いている人も69.1%、男性68.1%、女性70.0%とおよそ7割に達し、認知症への不安や恐怖でも64.6%、男性58.0%、女性71.3%が「ある」と回答している。以上の結果より、どちらかと言えば男性より女性の方が不安を抱く割合が高いのはアルツハイマー病やうつ病が女性に多い事も影響しているのかもしれない。その一方で、脳の健康維持のために何らかの対策を実践している人は3割ほどで、69.0%の人が「行なっていない」と回答し、理由を問うと「対策がわからない」68.8%という人が圧倒的に多く、脳の健康への関心は高いものの、具体的に何をすればよいのかまでは、まだ充分に理解されていない現状が浮き彫りになった。
調査結果
- 脳(アタマ)の健康に対する自信(n=600) (単位:%)
※ 「ある(「非常にある」+「ややある」)」の割合 全体:56.6% 男性:62.6% 女性:50.6% 「ない(「あまりない」+「全くない」)」の割合 全体:43.3% 男性:37.4% 女性:49.3% - 脳の衰えを実感する『アラ?現象』(全体:n=600) (単位:%)
- 『アラ?現象』発生の実感(n=600) (単位:%)
※ 「ある(「非常にある」+「ややある」)」の割合 全体:80.3% 男性:77.3% 女性:83.3% 「ない(「あまりない」+「全くない」)」の割合 全体:19.7% 男性:22.7% 女性:16.7% - 『アラ?現象』増加への不安(増加を「感じている」人のみ:n=514) (単位:%)
※ 「ある(「非常にある」+「ややある」)」の割合 全体:69.1% 男性:68.1% 女性:70.0% 「ない(「あまりない」+「全くない」)」の割合 全体:30.6% 男性:31.9% 女性:29.3% - 認知症への不安や恐怖(n=600) (単位:%)
※ 「ある(「非常にある」+「ややある」)」の割合 全体:64.6% 男性:58.0% 女性:71.3% 「ない(「あまりない」+「全くない」)」の割合 全体:35.4% 男性:42.0% 女性:28.7% - 脳の健康維持のための対策の実践(全体:n=600) (単位:%)
- 脳の健康維持のための対策を行なわない理由(対策を「行なっていない」人のみ:n=417) (単位:%)
- 配偶者もしくは自分の『アラ?現象』が原因で問題になった事(自由回答より抜粋)
○ 自分で言っていた事を忘れて、違う事を言い出した時に喧嘩になった事がある(40代男性) ○ 人の名前が浮かばなかった時、お互いの回想シーンが食い違って話がこんがらがり、お互いに不機嫌になってケンカになってしまった(40代男性) ○ 互いに一部、昔の思い出を忘れている(50代男性) ○ 言った、言わないの些細な喧嘩が増えた(50代男性) ○ 物をしまい忘れ、妻が探し出して怒られた(60代男性) ○ 会話の内容を覚えていないので、何度も同じ会話をしなければならない。計画が立てられない(40代女性) ○ 夫婦で外出する時に大抵私が鍵や財布をどこに置いたかわからず探すので、待つ事が嫌いな主人が激昂する(40代女性) ○ 主人は自分で5分前に言った事や行った事を忘れているのに絶対に認めないため、たまに夫婦間の雰囲気が悪くなる(50代女性) ○ 義母が入院中であるが、入院した当初の医師の説明を夫が覚えていなかった(60代女性)