第9回 学生宗教意識調査(1)

  • 調査期間
  • 2007
  • 調査対象
  • 全国の大学生 4,306人(男性1,920人、女性2,378人、不明8人/宗教系2,096人、非宗教系2,210人)
  • 調査方法

調査結果の概要

女子学生の半数以上が、人気テレビ番組が放映する“霊との交信”を信じており、約3割の大学生が有名占い師の占いは当たっていると思っている―。國學院大學の井上順孝教授(宗教社会学)の方々が全国の大学生を対象に行なった調査で、霊や精神世界を取り上げる番組の影響力が指摘される結果となった。「現在、信仰をもっている」大学生はおよそ1割、「信仰はもっていないが、宗教に関心がある」大学生は3割半ばほどであった。神や霊魂の存在について尋ねると、神よりも霊魂の存在を信じる大学生が多く、全体・男女別いずれも4人に1人の割合であった。男女別で見ると、神や霊魂の存在に肯定的な回答は女性で多く、特に「霊魂はありうると思う」の割合は、男性の割合を10ポイント以上上回り、半数近くに達している。宗教に関する意見を聞いてみると、6割以上(63.2%)が、一般的に宗教は“アブナイ”というイメージを抱いており、また、(63.9%もの大学生が)死後も魂はどこかに存在し続ける、と考えている事がわかった。“スピリチュアルな”という表現で「精神的な深み」42.2%を感じる大学生は多い―特に、女性では47.7%―。一方で、4人に1人は「あやしさ」26.8%―特に、男性で多く33.8%―や「よくわからない」25.3%と感じている。テレビ番組で占いや人生相談等を行なっている細木数子の認知度は97.1%で、占いが(ピッタリと?)「当たる(当たっている)」と思っている大学生は僅かで、「どちらかと言えば当たる」を入れれば3割ほど。はっきりと「当たらない」と回答したのは42.4%で、男性では50.5%に上る。概ね、女性の方が信頼する傾向にあった。また、人生相談的な面については4割が「説得的」と回答。しかし「説得的でない」との割合は過半数を超えている。こちらでも男性より女性の方が説得性を感じている(2に続く)。

調査結果

貴方は宗教にどの程度関心がありますか? (単位:%)
※「現在、信仰をもっている」と回答した人に信仰している宗教を尋ねたところ、「新宗教」35.1%が最多で、これに「仏教」28.9%、「神道」15.6%、「キリスト教」13.5%、「その他」1.1%が続く。
“神の存在”を信じますか? (単位:%)
“霊魂の存在”を信じますか? (単位:%)
次の意見に対してどう思いますか?(全体) (単位:%)
“スピリチュアルな”という表現で、貴方が感じるのは次のどれですか? (単位:%)
全体男性女性
精神的な深み42.235.447.7
あやしさ26.833.821.1
よくわからない25.326.524.3
近づきやすさ18.413.122.7
その他7.06.97.1
テレビ番組で占いや人生相談等を行なっている細木数子を知っていますか?(全体) (単位:%)
細木数子の占いは当たると思いますか?(上記設問で「知っている」と回答した人) (単位:%)
※「当たる(「当たる」+「どちらかと言えば当たる」)」の割合
     全体:30.9%   男性:26.5%   女性:34.5%
  「当たらない(「当たらない」+「どちらかと言えば当たらない」)」の割合
     全体:67.3%   男性:71.6%   女性:63.7%
細木数子の人生相談的な話は説得的だと思いますか? (単位:%)
※「説得的(「大変説得的」+「少し説得的」)」の割合
     全体:42.3%   男性:39.8%   女性:44.3%
  「説得的ではない(「あまり説得的ではない」+「全く説得的ではない」)」の割合
     全体:56.5%   男性:59.1%   女性:54.4%
調査実施先:國學院大學