現役プロ野球選手「セカンドキャリア」に関するアンケート

  • 調査期間
  • 2007/10
  • 調査対象
  • フェニックスリーグ(秋季教育リーグ)に参加した18歳~37歳までの12球団所属選手 283人
  • 調査方法
  • 自記式法

調査結果の概要

(社)日本野球機構が発表した、現役プロ野球選手「セカンドキャリア」に関するアンケートによると、選手の7割半ばが生活に不安を感じている事がわかった。本アンケートの結果、現役引退後の人生を意識した事がある選手は全体の74.6%で、世代が上がるごとにこの傾向は強まる。その一方で、現役後の人生目標を明確に持っている選手は総じて低く(30~37歳の選手でも23.5%)、意識はしているものの明確な目標は描けずにおり、また、現役後の生活設計についても描けているのは全体で16.3%、いずれの世代でも20%に満たない。多くの選手(75.8%)が現役引退後の生活に不安を感じており、特に、20代後半(27~29歳)が82.7%と最も高く、30代に入ると若干不安の比率が下がる。不安に感じている事は「職業選択」75.2%と「金銭(収入面)」68.5%の2つが多く、引退後の事について相談する相手がいる選手は42.6%(その相手としては「友人・知人」「家族(親・兄弟)」や「高校・大学等の恩師」など、球界から一線を置く人が上位に挙げられた)。いない選手は57.4%と半数を超えている。75.8%が引退後に不安を抱いているのに対し、現役時代から何らかの備えをしている選手は38.0%(具体的には「貯蓄」82.7%、「人脈形成」35.6%、「進学準備等の勉強」9.6%etc.)。備えをしていない場合、何かしらの備えは必要と感じている選手は93.4%と多い。「引退前後の進路相談、カウンセリング等は必要である」91.5%、「引退後の求人情報提供等の就労支援は必要である」93.9%の回答が示すように、殆んどの選手が引退前後のフォローを必要としている。機会があったら受講してみたいものは「資格・語学取得講座」39.3%、「インターンシップ」「OBによる講演会」同18.6%がトップ3となったが、「必要とは思わない」という選手も34.4%に上った。

調査結果

自分が現役を退いた後の人生の事を意識した事がありますか?
(「YES(意識した事がある)」の回答割合 (単位:%)
全体18~22歳23~26歳27~29歳30~37歳
74.652.978.792.3100.0
現役後の人生目標を明確に持っていますか?(「YES(持っている)」の回答割合) (単位:%)
全体18~22歳23~26歳27~29歳30~37歳
14.416.512.113.723.5
現役後の生活設計を具体的に描いていますか?(「YES(描いている)」の回答割合) (単位:%)
全体18~22歳23~26歳27~29歳30~37歳
16.314.011.319.617.6
現役引退後の生活に不安を感じていますか?(「YES(不安を感じている)」の回答割合 (単位:%)
全体18~22歳23~26歳27~29歳30~37歳
75.867.479.482.770.6
※不安に感じている事の1位は「職業選択」75.2%、次いで「金銭(収入面)」68.5%、「やりがい喪失」25.7%。また、「自分に何が出来るのか?社会的にやっていけるのか?わからない」というコメントも寄せられた。
引退後の事について相談する相手はいますか?(左下設問に「YES(不安を感じている)」と回答した選手」
※相談相手がいる場合、1位は「友人・知人」、「家族(親・兄弟)同32.9%、そして「高校・大学等の恩師」13.4%、「妻・婚約者」8.5%、「同僚・先輩(チームメート)」7.3%と続く。
引退後に備えた、現役時代からの供えについて
※備えをしている場合、具体的には「貯蓄」82.7%や「人脈形成」35.6%、「進学準備等の勉強」9.6%、「資格取得」7.0%などが挙げられる。
キャリア支援活動として、NPBセカンドキャリアサポートや選手会に期待する事
機会があったら、受講してみたいものがあればチェックして下さい(n=247)
調査実施先:(社)日本野球機構