渋谷におけるハイティーンの性及びSTD(性感染症)に関する意識・実態調査

  • 調査期間
  • 2007/08/10~2007/08/16
  • 調査対象
  • 渋谷に遊びに来る高校生及び20歳未満の男女 466人(男性236人、女性230人)
  • 調査方法
  • 自記式法

調査結果の概要

今年8月に、東京渋谷駅周辺にて高校生及び20歳未満の男女を対象に性及びSTD(性感染症)に関する意識・実態調査を実施した結果、渋谷に遊びに来る高校1年生の35.2%が性交渉の体験があり、高校3年生では1年生の約2倍となる71.2%に及び、卒業生では85.6%に達する。今回の調査対象者の平均体験者数は「およそ7.1人」であるが、経験者数には個人差が大きく、多い人(50人以上)が平均を上げている模様。極めて学年差が大きい。STDに感染した事があると回答した人は5.8%で、平均体験者数は「37.5人」と、感染した事がない人の平均「5.2人」の7倍以上に及ぶ。STDに罹った時、最初に相談する相手は「友達」50.4%が最も多く、半数を占めた。STDの認知度を見ると、「知っているし、説明できる」と回答した人は全体の38.4%、説明はできないが、「どこかで聞いた事がある(名称を知っている)」44.6%を合わせると、認知率は83.0%となる。STDについて具体的に知っている事を答えてもらうと、「コンドームをつけないとSTDに感染してしまう」は、3人に1人が知っていたが、それ以外の知識は極めて希薄であった。性教育を受けた経験は、学年が上がる事に高まるが、卒業生では「ない」「覚えていない」との回答が増える。受けた事がない人でも、59.4%が性教育の必要性を感じている。

調査結果

渋谷に遊びに来るハイティーンの性交渉体験率(n=461)
性交渉体験率(%)性体験者数の平均(人)
高校1年生35.2  1.7
高校2年生55.1  6.7
高校3年生71.2  3.5
卒業生85.613.1
※(社)全国高等学校PTA連合会が3年前に実施した大規模全国調査である「全国高校生の生活意識調査」の結果と比較すると、今回の調査結果は、性体験者の率、体験者の人数ともに全国数値を上回っており、渋谷という地域性が反映された結果であると考えられる。
STD(性感染症)の感染経験率(n=461) (単位:%)
※ 感染経験別の平均性体験者数
   感染経験あり ⇒ 37.5人
   感染経験なし ⇒  5.2人
STD(性感染症)に罹った時、最初に相談する相手(n=461) (単位:%)
STD(性感染症)の認知度 (単位:%)
STD(性感染症)に対する具体的な知識 (単位:%)
全体男性女性
コンドームをつけないとSTDに感染してしまう67.065.768.3
エイズが密かに若者の間に広まりつつある40.137.742.6
STDに罹っても気づかない事が多い37.332.242.6
今、STDが流行している23.223.323.0
望まない妊娠よりSTDの方が10倍も罹りやすい16.320.312.2
クラミジアに罹って放っておくと子供が産めなくなる15.517.413.5
学校で性教育を受けた経験(n=461) (単位:%)
性教育の必要性について(上記設問で「ない」と回答した人) (単位:%)
調査実施先:「STOP!STDを考える会」事務局