第3回新入社員のグローバル意識調査 |
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調査結果の概要
産業能率大学が発表した調査によると、今年の新入社員は海外で働くことについて、前回の2004年より否定的な回答が増えた(「どんな所でも働きたい」24.2%→18.0%に減少、「海外では働きたくない」28.7%→36.2%へと増加)。また、海外赴任でも同様であった(「喜んで従う」37.1%→29.3%に減少、「できるだけ拒否する」21.8%→30.5%へと増加)。最近の外資ファンドによる敵対的な日本企業の買収案件が続き、新入社員の間でもM&Aに対して不安感や嫌悪感が台頭してきたためか、(外資のM&A活発化について)「日本の良さが失われそうで不安を感じる」が2004年(14.8%)より14.1ポイント増えて28.9%となっている。外国人と接する時、ギャップを「感じる」79.6%という新入社員はおよそ8割で、2004年の結果と大きな変化はなかった。具体的には「慣習(習慣)の違い」「文化の違い」「言葉の違い」などを感じている模様。直属の上司が外国人だった場合、やりにくいと感じるか否か?を尋ねると、双方ほぼ半々だったが、僅かに「感じない」50.2%が「感じる」49.8%を上回り、2004年とは反対の結果となった。スポーツにおける日本のスター選手の海外移籍/活躍に6割が「同じ日本人として素直に嬉しい」60.6%と回答。しかし、2004年より8.5ポイント減少しており、かわりに「活躍できるかどうかが問題なので、移籍だけで騒ぐのはおかしい」19.5%が5.2ポイント増えている。国際社会における日本の影響力について「大きい」とするものは2004年より3.8ポイント減少したとはいえ、“経済面”75.4%が多数。評価を下げた“政治・経済面”に対し、“文化面”では14.1ポイント増やして54.2%~日本製アニメやオタク文化等の海外浸透が背景になっていると思われる。
調査結果
- 貴方は外国人と接する時に感じるギャップとは、どの点ですか?(左下設問で「ある」と回答した人:全体) (単位:%)
- 直属の上司が外国人だった場合、やりにくいと感じますか?(全体) (単位:%)
- プロ野球やサッカーなど、日本のスター選手が海外に移籍するケースが増えている事について、どのように思いますか? (単位:%)
- 国際社会における日本の影響力についてどう思いますか?(全体) (単位:%)
大きい 小さい どちらとも言えない 2004年 2007年 2004年 2007年 2004年 2007年 政治面 27.6 26.7 53.0 54.3 19.4 19.0 経済面 79.2 75.4 9.2 10.3 11.6 14.2 文化面 40.1 54.2 28.1 23.5 31.9 22.3