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第一生命経済研究所 ネットと対人距離に関する調査 |
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調査結果の概要
第一生命保険(株)のシンクタンク、(株)第一生命経済研究所では全国に居住する男女1,400名を対象に、標記についてのアンケート調査を実施しました。はじめに、ネット上で交流している実名や顔を知らない相手に対し、どのような意識を持っているかについてたずねました。SNS利用者は非利用者に比べて全体的に男女の意識差が小さい点が特徴です。非利用者では、「主にネット上でつきあっていても、実名や顔を知っている人と知らない人とでは、知っている人のほうが信じられると思う」とする割合について、男性より女性で若干高い傾向があります。その一方で、非利用者の女性は、「実名や顔を知らないネット上の相手と『気が合う』と感じることはあると思う」「実名や顔を知らないネット上の相手を、身近に感じることはあると思う」とする割合についても男性より高い値を示していました。SNSを利用していない女性でも、匿名であることで相手への距離を近く感じるとする一方で、ネット上の相手を信用できない部分があるとのイメージを持っていることを示しています。ネット上で実名や顔を知らない相手に対し、「知人」としての意識を持つか否かについてたずねました。「ネット上だけで交流している相手とは、いつでも関係を切れると思う」以外については、すべてSNS利用者で男女の意識差が小さい点がみてとれます。また、ネット上の交流相手とは関係を切りやすいという意識は、SNSの利用の有無にかかわらず、男性より女性で強く、特にSNS非利用者女性では74.5%と高いことがわかりました。知人としての感覚についてみると、SNS利用者は「ネットで何度かやりとり」をした人や「ハンドルネームやアバターなどの決まった呼び名で交流」した人について、45%前後の人が「知人」とみなすと回答しました。一方でSNS非利用者では、実名や顔を知らない相手を知人とみなすハードルがSNS利用者に比べて全体的に高い傾向があります。ネット上で自分が匿名でいることにより、「言いたいことをいいやすい」とする人が多く、特にSNS非利用者で8割近くに達しています。さらに、利用者・非利用者ともに男性より女性で「『こうなりたい自分』になることができると思う」「相手にやさしくしやすい」「相手の気持ちになりやすい・共感しやすい」と回答しています。「相手にきびしくなりやすい」「相手に対して攻撃的になりやすい」については、男女別にみるとSNS利用者では男性で、SNS非利用者では女性でそれぞれ回答が多い傾向があります。SNS利用者においては、女性は相手に対して寛容で優しさや共感性を持つ傾向が男性より高いのに対し、男性は女性より若干攻撃性が強くなる傾向があるといえそうです。