“新卒3年以内の離職”に関する調査

調査対象 新卒3年以内に仕事を辞めた男女及び新卒4年目以降でも仕事を続けている男女 計412人 調査実施先 一般社団法人日本アンガーマネジメント協会
調査方法 インターネットリサーチ 調査期間 2017/03/07~2017/03/08

調査結果の概要

怒りの感情と上手に付き合うための心理トレーニング『アンガーマネジメント』の普及を行う、一般社団法人日本アンガーマネジメント協会は、4月の入社シーズンを前に、日本全国の“新卒3年以内に仕事を辞めた男女”と“新卒4年目以降でも在籍している男女”を対象にアンケートを実施しました。今日まで企業にとって大きな問題とされてきた、新卒入社3年以内の離職率問題について注目し、<新卒入社3年以内に離職した人>と<4年以上在籍している人>との差には、勤務先における“怒り”や感情コントロールの技術不足が関係しているのではないか、と仮説を立てて検証しました。そこで本アンケートを実施したところ、どうすれば退職を回避できたと思いますか?の質問に対しては、<新卒入社3年以内に仕事を辞めた男女>の28.2%が「上司との良好な関係」、22.6%が「(上司からの)適切な叱られ方」と回答。入社3年以内に辞めた新卒の過半数が上司との良好なコミュニケーションが不足していたことが判明しました。反対に、<4年以降でも仕事を続けている男女>の31.9%は「同僚との良好な関係」を築けていたことが、仕事を続けられた理由だと回答しました。次に、仕事や勤務先に関わるイライラと3年以内の離職率について見ると、<新卒入社3年以内に仕事を辞めた人>は、<4年以降でも仕事を続けている人>に比べて「1日20回以上」イライラした割合が3倍以上になることがわかりました。このことから、仕事や勤務先に関わるイライラが新卒の3年以内離職率に大きく影響していると考えられます。では、(新入社員時)1週間の中で、仕事や勤務先に関することで最もイライラした日は何曜日だったのでしょうか?調査の結果、2位以下に圧倒的な差で「月曜日」56.3%が選ばれました。理由には[仕事が一番たまっていて、ストレスフルだったので](32歳男性)など、業務量の多さが挙げられました。次いで2位の「金曜日」13.2%は、[一番忙しい日で、仕事が終わるのも遅かった](32歳男性)と、こちらも週末は業務量の多さにイライラを感じているようです。他の平日に比べて数値が高かった「土曜日」9.0%、「日曜日」7.9%には、[子どもと関わる時間が長いから](24歳女性)、[人と接する機会が多いから](27歳女性)など、家庭内やプライベートのことが原因でイライラを感じていることが判明しました。新入社員時、イライラをどのように解消しましたか?と尋ねたところ、男女ともに「誰かに話す」(男性42.6%、女性72.9%)ことがイライラの解消に繋がると回答。つまり、誰かに“愚痴る”ことでイライラを発散しているようです。特に女性は70%を超すなど、その傾向が顕著に表れています。このことからも、女性は男性よりも他人に依存し、人との関わりを重要視していることが考えられます。また、「運動する」と回答した女性が 4.6%なのに対して、男性は27.7%と約6倍の差が開きました。男性は運動など身体を動かすことでもイライラを解消できることがわかりました。

調査結果

どうすれば退職を回避できたと思いますか?(新卒入社3年以内に仕事を辞めた人)(単位:%)
退職を回避できた理由はなんでしょうか?(4年以降でも仕事を続けている人)(単位:%)
新入社員時、1日に何度仕事や勤務先に関することでイライラしましたか?(単位:%)
新入社員時、1週間の中で、仕事や勤務先に関することで最もイライラした日は何曜日ですか?(単位:%)
新入社員時、イライラをどのように解消しましたか?(複数回答)
<男性>(単位:%)
<女性>(単位:%)
出典:一般社団法人日本アンガーマネジメント協会「“新卒3年以内の離職”に関する調査」