診療明細書に関する患者調査(2)

調査対象 ネットエイジアリサーチのモニター会員を母集団とする直近1ヶ月間に診療所(※)で受診した全国の30歳以上の男女 1,000名
(※医療法上の定義で「診療所」とは、入院設備がない、あるいは入院できる患者定員が19名以下(19床以下)である医療機関のこと。)
調査実施先 日本労働組合総連合会
連合調べ
調査方法 インターネット調査 調査期間 2015/06/22~2015/06/24

調査結果の概要

((1)より続く)診療所では、以下の(A)(B)のような場合、診療明細書を出さなくてもよいとされています。【(A)常勤医師が65歳以上だけの場合】、【(B)診療明細書を発行するためにはシステム改修が必要な場合】。そこで、このような発行義務免除の理由について納得できるか聞いたところ、「(A)、(B)の理由はともに納得できるので、やむを得ない」23.1%、「(A)の理由は納得できるが、(B)の理由は納得できない」6.1%、「(B)の理由は納得できるが、(A)の理由は納得できない」11.5%、「(A)、(B)の理由はともに納得できず、例外なく無料発行を義務化すべき」59.3%となり、診療明細書の発行義務において、例外は認められないという人が多数派となりました。直近1ヶ月間に、同じ病気(または症状など)を理由に、複数の医療機関で診察を受けたか聞いたところ、「受けていない」が89.5%と約9割であるものの、「別の医療機関で1回(計2回)の診察を受けた」6.8%、「複数の医療機関で2回以上(計3回以上)の診察を受けた」3.7%となり、複数の医療機関で診察を受けた人が10.5%みられました。次に、同じ病気(または症状など)で複数の医療機関で診察を受けた方に、複数の医療機関で診察を受けた理由を聞いたところ、「病気が治らなかったから」44.8%が最も多くなりました。続いて、直近1ヶ月間に受けた診察で処方された薬をどの程度服用したか聞いたところ、「すべて服用した(またはもらわなかった)」が78.9%になるものの、「服用しきれず少し余った(1~3割程度)」16.1%、「服用しきれず半分くらい余った」2.8%、「服用しきれず相当余った(7割以上)」2.2%となり、服用しきれなかった人は21.1%と少なくないことが明らかになりました。次に、診察で処方された薬を服用しきれなかった方に、余った薬はどうしたか(どうするか)聞いたところ、「後日、同じような症状になった時に服用した、あるいは服用するつもり」61.1%が最も多く、「捨てた、あるいは捨てるつもり」25.1%、「後日、家族が同じような症状になった時に服用した、あるいは服用するつもり」12.8%、「知人にあげた、あるいはあげるつもり」0.9%となりました。

調査結果

診療所における診療明細書の発行義務免除の理由について納得できるか(単一回答形式、全体 n=1,000)(単位:%)
この1ヶ月間に、同じ病気(または症状など)を理由に、複数の医療機関で診察を受けたか(単一回答形式、全体 n=1,000)(単位:%)
複数の医療機関で診察を受けた理由(複数回答形式、対象:同じ病気(または症状など)で複数の医療機関で診察を受けた人 n=105)(単位:%)
この1ヶ月間に受けた診察で処方された薬をどの程度服用したか(単一回答形式、全体 n=1,000)(単位:%)
余った薬はどうしたか(どうするか)(複数回答形式、対象:診察で処方された薬を服用しきれなかった人 n=211)(単位:%)