第一生命経済研究所 ライフステージでみる対人関係

調査対象 全国の満18~69 歳の男女個人 7,256名(調査機関の登録モニター約118 万人から国勢調査に準拠して地域(10 エリア)×性・年代×未既婚別にサンプルを割付) 調査実施先 (株)第一生命経済研究所
調査方法 インターネット調査 調査期間 2015/01/29~2015/01/30

調査結果の概要

第一生命保険株式会社のシンクタンク、株式会社第一生命経済研究所では、「今後の生活に関するアンケート調査」の分析結果のうち、「対人関係」の設問を標記のアンケートとしてまとめました。はじめに、「心配ごとや悩みごとを聞いてくれる人」についてみると、全体的に「友人・知人」より「親族」に該当する項目をあげる割合が高く、特に「末子が未就学」の女性では親族に該当する項目のいずれかをあげた「親族合計」で93.8%を占めました。「助言やアドバイスをしてくれる人」についても、「末子が未就学」の女性で「親族合計」(90.1%)が他のライフステージと比べて最も高くなりました。「能力や努力を評価してくれる人」について、女性では「末子が小・中学生」となると、「配偶者」「自分の親」をあげる人が急激に少なくなり、「子ども」が自分の能力や努力を評価してくれる人と認識される傾向があるようです。「一緒に余暇や休日を楽しむ人」についてみると、女性の「末子が未就学」と「夫婦のみ(39歳以下・40歳以上)」で「親族合計」の値が高い点は他と同様ですが、「末子が未就学」の男性でも「親族合計」の値が9割を超えて高いことがわかりました。これは、末子が未就学の時期ということで、子どもが小さいと家族で余暇や休日を過ごす機会が多いことによるものと思われます。最後に、「今後、人間関係やつきあいを深めていきたい人」についてみると、これまで「親族」が「友人・知人」を大きく上回るライフステージが多かったのに対し、両者の差が小さい、もしくは「友人・知人」が「親族」を上回るライフステージが、女性で多くなっています。以上の結果について、子どものいる人に対し、女児の有無別(子どものなかに少なくとも女児が1人いるか、男児しかいないかの別)に分析を行った結果、女児が少なくとも1人以上いる母親では、女児がいない母親よりも「心配ごとや悩みごとを聞いてくれる人」「助言やアドバイスをしてくれる人」「能力や努力を評価してくれる人」「一緒に余暇や休日を楽しむ人」として「子ども」をあげる割合が高いとの結果を得ました。これに対し、父親では「子ども」をあげる割合に子どもの性別による差はみられませんでした。家庭における女児の有無が、子どもが成長した時期の夫婦関係や親子関係のバランスに影響を及ぼす可能性が示唆される結果です。

調査結果

心配ごとや悩みごとを聞いてくれる人(性・ライフステージ別、複数回答)
【女性(末子が未就学)】(単位:%)
助言やアドバイスをしてくれる人(性・ライフステージ別、複数回答)
【女性(末子が未就学)】(単位:%)
能力や努力を評価してくれる人(性・ライフステージ別、複数回答)
【女性】(単位:%)
一緒に余暇や休日を楽しむ人(性・ライフステージ別、複数回答)
【末子が未就学】(単位:%)
今後、人間関係やつきあいを深めていきたい人(性・ライフステージ別、複数回答)
【女性】(単位:%)
各対象として「子ども」をあげた人の割合(性・女児の有無別)
【父親】(単位:%)
【母親】(単位:%)